お待たせしました!好評につき、今回で第五弾になります。ありがとうございます!

 

前回と同様に、他人の作品を読んで良いと思った点や、取り入れたい技術について特集して行こうと思います!

 

ご紹介する作品は『未樹との遭遇 I’m always on your side』(作者:タカトウリョウ 先生)という作品になります。

 

本当に良い教材になりそうな作品だったため、第一回~第四回で出てきた良いところが詰まっていました。せっかくなので、やりっぱなしにならないように復習を踏まえて話していくことにしましょう!

 

※このコーナーでは作者様から許可を頂いた上で、引用や画像の使用を行っております。

 

作品紹介

 

今回取り上げていくジャンルは、『現実世界(恋愛)』です。読んで字のごとく、現実世界を舞台とした恋愛作品になります。

 

▼作品の概要は、こんな感じです!

 

生まれて初めてのキスは、液晶の味がした――。6月24日「UFOの日」に出会った、ひ弱な文化系アイドルオタクと謎の弾き語り美少女による(痛々しくも愛おしい)超ド級青春ラブコメ

 

『UFOの日』というパワーワードや、謎の弾き語り美少女、タイトルにある『 I’m always on your side』。

 

つまり、日本語にすると『私はいつもあなたのそばにいるよ』という文言が、今後の展開をわくわくさせるミステリアスな世界観を演出しています。

 

読んだ感想としては、描写が細かいためか結構ストーリーの進行速度が良い意味で遅い印象です。

 

というのも、恋愛作品を含めたジュブナイルという作品群(若者の心情を捉えた作品群)においては心情描写は特に大切になるので細かいほうがいいのです。

 

この作品のレビューにも書いてありましたが、恋は恋する過程が一番楽しいという言葉で腹落ちするものがありました。

 

つまり、恋する過程が一番楽しいからこそ、その部分を掘り下げてゆっくり味わうことの出来るようになっているということです。

 

参考にしたいところ

 

いや~、今回も参考に出来そうなところが沢山あって大収穫になりましたw なんといっても一番印象に残っているのは、キャッチフレーズですね。これの事です⇒『生まれて初めてのキスは、液晶の味がした――。』

 

創作の参考として、挙げるのであれば他にも取り上げるべきところは何箇所もあるのですが、敢て作家さんが求めているであろう一読者の目線で評価すると、どうしても第一印象であるタイトル・あらすじ・導入文あたりに目が行きます。

 

なので、敢て読者目線で評価するとやはり、このキャッチフレーズは猛威をふるっていると言わざるを得ません。

 

良質なキャッチフレーズとタイトル

 

さて、このキャッチフレーズ『生まれて初めてのキスは、液晶の味がした――。』のどこが上手いのかを見て行きましょう。

 

実は私は、現在進行形でキャッチコピーの勉強をしていたりするんですよw すごく良いタイミング!

 

そこで得た知識によると、良いキャッチコピーには三つの原則があるようです。① 自分に関係あることだと思わせること ② 強い言葉を使うこと ③ 読者の内心に「何で?」という感情を抱かせること の三つです。

 

売れるキャッチコピーは、大抵この三つのどれかに当てはまることが多いんだとか。そして、この作品のキャッチフレーズに戻るわけですが、③が該当するのではないかと思います。

 

このキャッチフレーズを読んで、なるほど俺の嫁とキスする時も確かリモコンの味がした!となる奇特な方はさておき、なんで!?と突っ込みたくなりますよね。それが響いてるのだと思います。

 

冒頭でもお話した、『UFOの日』、謎の弾き語り美少女、『 I’m always on your side』の単語たちも。

 

UFOの日ってなに?どんな美少女なんだろう?いつもそばにいる?なんだか切ない作品なのかな?なんていろいろと読者の気を引くものになっていて上手いなぁと感じました。

 

ちなみに、タイトルについても触れておこうと思います。この作品のタイトル未樹との遭遇 I’m always on your sideには、二つのテクニックが使用されています。

 

ひとつ目は、『未知との遭遇』という有名ワードの引用使用です。こちらはハロー効果と呼ばれる心理学的な作用を利用しています。

 

ハロー効果というのは、日本一腕がいい医者が厳選した歯ブラシ!といったように、ただの歯ブラシに日本一腕がいい医師のお墨付きという後光を指すような表現を取り入れることで、さもすごい歯ブラシだと思わせることが出来るという作用です。

 

要するに、人は肩書きに弱いということです。これがどう関係するかというと、名言というのはそれ自身に『うまいこといった!』と思わせるパワーが既にあります。

 

それをバックにして、改変することでハロー効果が得られるということです。つまり、名言を少し変えたら引用しただけなのに、すごく上手いことを言ってる様に聞こえるということです。

 

ふたつ目は、『 I’m always on your side』=『私はいつもあなたのそばにいるよ』というワードが第三回で話したとおり、人に言って欲しい言葉になっているという点です。詳しくは第三回を参考にしてください。

 

語彙力

 

読んでみるとすぐに気付くと思いますが、確実に語彙力が豊富です。

 

冒頭だけでも、愚息、熱視線、急角度でエレクト、雪白の前歯というワードが盛り込まれています。口語ではまず使うことの無い言葉達です。

 

しかも、難しすぎる言葉というわけでもなく人にも寄りますが周りの文章からなんとなく意味が分かるレベルの表現が多い気がします。

 

良い機会なので、どうやってこの語彙力を引き出しているのか作者さんに聞いてみたところどうやらライトノベル一般文芸を読んでいることが一つの要因のように考えられました。もちろん、類義語を調べたりはしているようですが。

 

読書量自体はそこまで多いわけではなく、月に一冊といった頻度のようです。試してみるのもいいかもしれませんね。月1、一般文芸読書習慣みたいなものを!w

 

あと、この作品を読んでいて語彙力って知っている類義語の数とかでは無く『根負けした哀れな少女』などの連語として知っているパターンが多いかどうかにあるんだよなぁと再確認させられました。

 

単語を知っているかどうか?ではなく、連語を知っているかどうか?がやっぱり大事なんですね。

 

伝えたいことを意図された描写

 

少し難しいため以下、一部引用させて頂きました。

 

照りつける真夏の太陽の下、イメージDVDで観たような壮大な海を背景に、少女はなぜか瑞々みずみずしい裸体を恥ずかしげもなく晒しながら、真っ白な砂浜を無邪気に駆け回っていた。釣鐘型つりがねがた双丘そうきゅうが、ブルンブルンと豪快に揺れていた。きっと中には甘いカスタードクリームが、あるいは限りなくそれに近い何かが、たっぷり詰まっているに違いない。確信しつつ、慧は心底からの多幸感に包まれている。

 

ここで私が感じたのは、この場面では主人公 慧(けい)の幸福感を伝えているように思えました。一番上の文から、『主人公が見たい光景』、『主人公にドストライクな描写』、『至福感を強調する比喩』と続いています。

 

別の記事でも言及したことがありますが、伝えたいことをあらかじめ意図された文章は、無駄が無く、綺麗でインパクトのある文章になります。

 

これは、そういった無駄のない文章を書く上でいいサンプル文になると思いましたのでピックアップさせて頂きました。

 

少し長めになりましたが、まとめに参りましょう!

 

まとめ

 

今回は、『良質なキャッチフレーズとタイトル』、『語彙力』、『伝えたいことを意図された描写』が素晴らしい作品に巡り合うことが出来ました。

 

ご紹介できなかったものとして、適度な行間についても一応軽く触れておきます。ライターさんならご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、読みやすいブログは3行に1改行が適度だそうです。

 

そのルールも結構守られているところがあって、読みやすさにも気を使われていることも伺えました。

 

ジャンルによっては、取り入れない方がいい工夫もありますので注意していただきたいですが。みなさんもここでご紹介する作品たちを読んでみて面白い!と思うのであれば取り入れることをおすすめします。

 

というわけで、今日もみなさんお疲れ様でした♪

 

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