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テンポが良く読みやすい文章の書き方|初心者のための小説の書き方Lecture.3

テンポが良く読みやすい文章の書き方|初心者のための小説の書き方Lecture.3

 

テンポが良く読みやすい文章の書き方

 

当然ですがテンポが良く読みやすい文章ほど、より多くの読者に好んで読まれている傾向があります。

 

そんな文章の「読みやすさ」ですが、読みにくい文と比較してどういった点が優れているのでしょうか?

 

文章が読みにくい原因は、主に三つしかありません。「一文が長すぎる」「説明がわかりにくい」か、「間違った文法を使っている」かです。

 

ポイントは幾つかありますが、文章を読み難くしている原因として有名なものには、読点の位置・接続詞の多用・一文が長い・てにをはの誤用(推敲不足)が挙げられます。

 

そういうわけで、Lecture.3では「読点の位置」に関するの解決方法を、Lecture.4では「接続詞の多用」に関する解決方法をといった形で順番に解決していくことにしましょう。

 

「読点の位置はバッチシだぜ★」という方は、Lecture.4に進むと良いでしょう。

 

読点の位置

 

書いている間はあまり気にならないのですが、読み手になった途端に気になるのが読点の位置です。

 

読点の位置が少し違う、もしくは必要なところに読点がないだけで「読みやすさ」に多大な影響を及ぼすので抑えておきましょう。というわけで、さっそく次の例文を見てみますね。まずは悪い例です。

 

例)私は旅行中に親が財布を落としたと聞かされた。

 

どこが不味いか、わかったでしょうか。この文章だと旅行中なのは「私」なのか「親」なのか、わからないですよね。この問題は読点を入れるだけで解決します。

 

例.1)私は、旅行中に親が財布を落としたと聞かされた。

例.2)私は旅行中に、親が財布を落としたと聞かされた。

 

例.1のように「私は」の後に読点を入れると「旅行中に親が財布を落とした」という部分が切り取られて見えます。そして結果的に、旅行中なのは「親」なのだと解釈しやすくなります。

 

一方で、例.2のように「私は旅行中に」の後に読点を入れた場合は、「親が財布を落とした」という部分だけが切り取られて見えます。そして、旅行中なのは「私」であることがわかりやすくなります。

 

このように読点の位置を決める一つの基準として「どこまでがひと塊なのか?」という視点を持っておくことで、文章を読みやすくすることができます。

 

また、どこまでがひと塊なのかを判別する際には「文節」という言葉が大切になってきます。

 

というわけで、「文節」について軽く触れておくことにしましょう。

 

文節とは?

 

文節というのは、文を言語として不自然でない程度に区切った最小の単位とされています。

 

はい!よくわかんないですね(笑)

 

上の「私は旅行中に親が財布を落としたと聞かされた」という例文を使って、もう少しわかりやすく説明すると、

 

「私は」「旅行中に」「親が」「財布を」「落としたと」「聞かされた」のそれぞれが文節と呼ばれるものです。

 

高校などの国語の授業でも~ね」で区切れるところまでが一文節と習った方も多いのではないでしょうか。正確には、少し「~ね」だけだと難しいところもありますが。

 

概ね、以下のこのように「~ね」を使って分解できます。

 

「私はね」「旅行中にね」「親がね」「財布をね」「落としたと(いうことを)ね」「聞かされた(のよ)ね」

 

これが文節というものです。

 

文節の塊を意識すべし!

 

さて、冒頭では読みやすい文章における読点の位置は「どこまでがひと塊なのか?」を意識すれば見つけられるというお話をしました。

 

それでは、その「文節のひと塊」というのは、どうやって判断すればいいのでしょうか?

 

他のサイト様で非常にわかりやすい例を見つけましたので、引用させていただくことにしたいと思います。

 

1、文章を文節で区切ろう!

適切な読点を打つために、「文節」で文章を区切っていきます。
まずは下記の文章を見てください。

「富士山は世界遺産に登録されている日本を代表する観光資源です。」

この文章を文節で区切っていきます。
「文節」は国文法用語ですが、難しく考えることはなく、簡単に説明すると「〜ね」を入れられる場所で切るやり方が最も簡単です!

「富士山は」「世界遺産に」「登録されている」「日本を」「代表する」「観光資源です。」

引用元:読点の打ち方

 

2、文節同士で係っている文節を見る

次は文節同士で「関係が近いもの」を探していきます。

  • 「富士山は」
  • 「世界遺産に」
  • 「登録されている」
  • 「日本を」
  • 「代表する」
  • 「観光資源です。」

今回の文章には、文節が6つあります。それぞれの文節に一番関係が近いものをあてはめていくと、下記のようになります。

  • 「富士山は」→「観光資源です」
  • 「世界遺産に」→「登録されている」
  • 「登録されている」→「観光資源です」
  • 「日本を」→「代表する」
  • 「代表する」→「観光資源です」

上記のように、文節に一番近い関係で、一番意味がつながる文節を探してみました。

引用元:読点の打ち方

 

このように、ステップ.2までの作業を行えば最後の文節を除いた全ての文節に対して、一番意味がつながる文節との組ができます。

 

一番意味がつながる文節の組は、「主語ー述語の組みなるパターン」か「修飾語ー被修飾語の組となるパターン」が多いので、慣れると簡単にわかるようになってくるでしょう。

 

上の例では、最後の文節「観光資源です。」を除いた文節から始まる、合計5つの組ができることになります。

 

次に、各文節について文頭から順番に「富士山は」を1番、「世界遺産に」を2番、「登録されている」が3番という風に番号をつけていきましょう。

 

ここまでくれば、ほとんど終わりです。次は作った文節の組みのうち、お互いが最も離れているものを見つけ出してあげましょう。

 

上の例で言うと、以下の5つの組のうちでお互いの文節が最も離れているものになります。

  • 1「富士山は」→6「観光資源です」
  • 2「世界遺産に」→3「登録されている」
  • 3「登録されている」→6「観光資源です」
  • 4「日本を」→5「代表する」
  • 5「代表する」→6「観光資源です」

 

つまり、この5組の中で最もペアが離れている「富士山は」と「観光資源です」の組を選びます。

 

最も離れているペアの前方の節。今回は「富士山は」の直後が、読点を打つことで最も読みやすくしてくれる位置となります。

 

修正後: 富士山は、世界遺産に登録されている日本を代表する観光資源です。

 

何故そこに読点をいれるのかと言うと、読みやすい文章は関係性が強い文節同士が近いものだからです。

 

例えば「私はアヒルです」と「私は、三丁目でこの間ポリスメンに捕まった男の飼っていたアヒルです」であれば前者の方が読みやすいに決まっています。

 

つまり、関係性が強い単語同士は本来近い位置に固まっていることが望ましいのです。しかし、具体例を見てみると、修飾語が多いためにそうはなっていません。一文で説明したいことが多すぎるのです。

 

そういう時には文を分けてしまうことも有効ですが、文をどうしても分けたくない場合には、このように読点を打ちます。

 

そうすることで、少なくとも直後の文節とは関わりがないことを読者に伝えてくれます。

 

例外やデメリット

 

昔この話を聞いてすごく感動したんですが、実はこのやり方には欠点もあります。

 

それは小説に使う文章においては殊更例外が少なくないという点と、とてつもなく手間や時間がかかるという点です。

 

例外というのは、文節同士を読点なしでつなげた結果、名詞が間に出来てしまった場合が考えられます

 

例えば「私のことなのかあなたのことなのかわからない。」という文章では、先述の方法だと「私のことなのか」の後に読点がつきます。

 

しかし、そうした場合『あなたのこと「なのか」わからない』というように「なのか」(=七日)という名詞と誤読してしまいそうな単語が作られてしまい読みにくい現象が発生します。

 

こういう場合は「私とあなた。どちらのことなのか、わからない」という風に文構造自体の書き換えを要したりします。

 

あくまで一例なので、もっと上手い表現があるかもしれませんが例外はかなり多いです。

 

さらに、先述の通り人によっては手間がかかります。ただ、手間が文章量に対して必要以上にかかる方はもしかすると注意したほうがいいかもしれません。

 

というのも、文章の癖として「名詞⇒助詞」の連続使用を好む文体を使っている可能性があるからです。

 

つまり、名詞の後に助詞が来て、すぐ後で名詞がきて助詞というのを繰り返している文体のことです。

 

具体的には、以下のような文が名詞⇒助詞を多用している文です。

例:聞いわかんなく困っていたので親戚に見せてもらった。

 

このように、接続助詞の応酬が続くと読点がいくつあっても足りません。誤読箇所を増やすことになります。

 

対処法としては、接続助詞を避けて文自体を分けてみると良いでしょう。

 

修正例:わたしは沢山聞いた。それでも、理解することはできなかった。そうして困っていると、母の親戚が見せてくれるというのだ。わたしは有難く、見せてもらうことにした。

 

対策まとめ

 

まとめです。読点の位置による読みにくさを回避する方法は、次の通りです。

 

①一文を出来るだけ長くなり過ぎないように注意しましょう。

② 読点を一度すべて消してみて、誤読しそうな場所があるか確かめましょう。

③ 出来る限り、接続助詞は減らしましょう。

④それでもダメそうであれば、読点を正しい位置に打ちましょう。

 

この問題たちの悪いところは、書き手からすると推敲の段階でこうなっていたら「ダメ!」と前もって決めておかないと本当に気が付きにくいところです。

 

文章が「読みにくい!」と一度でもいわれた経験がある方は、ここに気をつけるだけで読みやすい文章に改善できることもあるので落胆せずに修正してみましょう!

≫ Lecture.4 引き込まれる文章にするために
≪ Lecture.2 面白い物語の作り方【入門編】

 

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