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初心者でもわかる小説の書き方【基本講座No.1】

初心者でもわかる小説の書き方【基本講座No.1】

 

この記事では小説の書き方の基本や作法について、初心者にもわかりやすく解説していこうと思います

 

ただし、小説の書き方については様々な議論がなされていると思うので、あくまで議論を活性化させるきっかけになればと思います。そして今回は「読点の位置」について考えていきましょう!

 

読点の位置

 

書いている間はあまり気にならないのですが、読み手になった途端に気になるのが読点の位置です。

 

読点の位置が少し違う、もしくは必要なところに読点がないだけで「読みやすさ」に多大な影響を及ぼすので抑えておきましょう。というわけで、さっそく次の例文を見てみますね。まずは悪い例です。

 

例)私は旅行中に親が財布を落としたと聞かされた。

 

どこが不味いか、わかったでしょうか。この文章だと旅行中なのは「私」なのか「親」なのか、わからないですよね。この問題は読点を入れるだけで解決します。

 

例.1)私は、旅行中に親が財布を落としたと聞かされた。

例.2)私は旅行中に、親が財布を落としたと聞かされた。

 

例.1のように「私は」の後に読点を入れると「旅行中に親が財布を落とした」という部分が切り取られて見えます。そして結果的に、旅行中なのは「親」なのだと解釈しやすくなります。

 

一方で、例.2のように「私は旅行中に」の後に読点を入れた場合は、「親が財布を落とした」という部分だけが切り取られて見えます。そして、旅行中なのは「私」であることがわかりやすくなります。

 

このように読点の位置を決める一つの基準として「どの文節がひと塊なのか?」という視点を持っておくことで文章を読みやすくすることができます。

 

文節とは

 

ちなみに文節とは何か一応説明しておきますね。文節というのは、文を言語として不自然でない程度に区切った最小の単位とされています。

 

まぁこれだと少し難しいので先ほどの例で見ていくと「私は」「旅行中に」「親が」「財布を」「落としたと」「聞かされた」がそれぞれ文節になっています。

 

よく高校などの国語の授業でも~ね」で区切れるところまでが一文節と習った記憶があります。正確には少し「~ね」だけだと難しいところもありますが、概ねこのように分解できます。

 

「私はね」「旅行中にね」「親がね」「財布をね」「落としたと(いうことを)ね」「聞かされた(のよ)ね」

 

文節の塊を意識する

 

では、文節の塊はどうやってみつけるのでしょうか?これについては、私が過去に参考にしていたサイトに説明がありましたので引用させていただきたいと思います。

 

具体的なステップは次の通りです。

 

① 文章を文節にわける

② 各文節に対して最も関係が近い文節を探す。

③ ステップ2で見つけた文節の組のうち、最も位置が離れている組を探す。

④ その組について、前方の文節直後に読点を打つ。

 

はい、何をいってるのかわかりませんよね(笑)。理解しやすくするために、例えば富士山は世界遺産に登録されている日本を代表する観光資源です。という文章について考えてみましょう。

 

最初に、この文章はステップ.1で「富士山は」「世界遺産に」「登録されている」「日本を」「代表する」「観光資源です」の6文節に分けられることがわかります。

 

そして、「富士山は」を1番、「世界遺産に」を2番、「登録されている」が3番という風に番号をつけていきましょう。

 

続いて、ステップ.2では「富士山は」と関係性が一番ありそうな文節を選びましょう。この例で一番言いたいことは、「富士山は」ー「観光資源である」という組み合わせが一番しっくりしますね。

 

次に、「世界遺産に」と一番関係性が強そうなものは何になるでしょうか?この場合は、「登録されている」が正解と成ります。

 

同じように、すべての文節について行ったのが下記の表になります。

 

各文節を文章の先頭から「1〜6」とした場合、

    • 1、「富士山は」
    • → 6、「観光資源です」
    • 2、「世界遺産に」
    • → 3、「登録されている」
    • 3、「登録されている」
    • → 6、「観光資源です。」
    • 4、「日本を」
    • → 5、「代表する」
    • 5、「代表する」
    • → 6、「観光資源です。」

出典元:読点の打ち方、使い方と6つの原則

 

文節同士の関係性が強い組は、主語に対応する述語か、修飾語に対応する被修飾語となることが多いので慣れると簡単にわかるようになります。

 

そして、前の文節と後ろの文節の番号を引き算して最も数値が大きいのは「富士山は」と「観光資源です」の組です。なので、 ステップ3でいうところの「最も位置が離れている組」となります。

 

したがって、この場合は前方の節である「富士山は」の直後に読点を打つことで読みやすい文章を作りだすことができます。

 

何故そこに読点をいれるのかと言うと、読みやすい文章は関係性が強い文節同士が近いものだからです。

 

例えば「私はアヒルです」と「私は、三丁目でこの間ポリスメンに捕まった男の飼っていたアヒルです」であれば前者の方が読みやすいに決まっています。

 

つまり、関係性が強い単語同士は本来近い位置に固まっていることが望ましいのです。しかし、具体例を見てみると、修飾語が多いためにそうはなっていません。一文で説明したいことが多すぎるのです。

 

そういう時には文を分けてしまうことも有効ですが、文をどうしても分けたくない場合には、このように読点を打ちます。

 

そうすることで、少なくとも直後の文節とは関わりがないことを読者に伝えてくれるのです。

 

そして、読点直後の文節の塊が終わった後の文節(例だと「アヒルです」の部分です)が残ることになるので、消去法で読点直前と無意識に意味をつなげることができるのです。

 

修正後: 富士山は、世界遺産に登録されている日本を代表する観光資源です。

 

例外やデメリット

 

昔この話を聞いてすごく感動したんですが、実はこのやり方には欠点もあります。それは小説に使う文章においては殊更例外が少なくないという点と、とてつもなく手間や時間がかかるという点です。

 

例外というのは、文節同士を読点なしでつなげた結果、名詞が間に出来てしまった場合が考えられます

 

例えば「私のことなのかあなたのことなのかわからない。」という文章では、先述の方法だと「私のことなのか」の後に読点がつきます。

 

しかし、そうした場合『あなたのこと「なのか」わからない』というように「なのか」(=七日)という名詞と誤読してしまいそうな単語が作られてしまい読みにくい現象が発生します。

 

こういう場合は「私とあなた。どちらのことなのか、わからない」という風に文構造自体の書き換えを要したりします。あくまで一例なので、もっと上手い表現があるかもしれませんが例外はかなり多いです。

 

さらに、先述の通り人によっては手間がかかります。ただ、手間が文章量に対して必要以上にかかる方はもしかすると注意したほうがいいかもしれません。

 

というのも、文章の癖として「名詞⇒助詞」の連続使用を好む文体を使っている可能性があるからです。つまり、名詞の後に助詞が来て、すぐ後で名詞がきて助詞というのを繰り返している文体のことです。

 

読者に読んでもらった際に読みやすいといわれていれば、特に気にする必要はないですが、この文体は必然的に誤読箇所を増やすことになります。対処法としては、修飾語の活用機会をもう少し増やすといいのではないでしょうか。

 

対策まとめ

 

最後に、ここまでをまとめて終わりにしましょう!読点の位置による読みにくさを回避する方法は次の通りです。

 

①一文を出来るだけ長くなり過ぎないように注意する。

② 読点を一度すべて消してみて、誤読しそうな場所があるか確かめる。

③ 誤読しそうな箇所に対して、 修飾語を活用してみる。

④それでもダメそうであれば、読点を先述の手法で取り入れてみる。

 

この問題たちの悪いところは、書き手からすると推敲の段階でこうなっていたら「ダメ!」と前もって決めておかないと本当に気が付きにくいところです。

 

文章が「読みにくい!」と一度でもいわれた経験がある方は、ここに気をつけるだけで読みやすい文章に改善できることもあるので落胆せずに修正してみましょう!それでは、ご精読ありがとうございました!

 

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