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ライトノベルの書き方 -『描写の書き方』コツまとめ!|小説における描写の種類と『描写力』がグイグイ上がる練習法!

ライトノベルの書き方 -『描写の書き方』コツまとめ!


有名で魅力のある小説を読んでていると、どれも『描写力』が素晴らしいな~と感心させられますよね。

 

読書家さんなら「これは小説で使える表現だ!」と思うポイントも、溢れんばかりに出てきていることでしょう。

 

さて、そんな『描写』パートですが、「読者の欲を満たしているか?」を意識するだけで、かなり良くなるでしょう。

 

今回は『描写』のうまい書き方を、以下の3ステップで紹介していこうと思います。

 

◆ 小説描写の3ステップ ◆
  1. 何を意図して描写するのか?(目的)
  2. どこで描写するのか?(手段)
  3. どう表現するのか?(テクニック)




 

何を意図して描写するのか?


魅力のある描写をつくりだしたいときは、読者の欲望を満たす形をとってあげましょう。

 

具体例は、以下のとおりです。

 

例文:まろやかな甘味の香りは鼻筋をすーっと駆けぬけて、巡り、口の中に溶け出していった。

 

前後の文章がないので、少しわかりにくいかもしれませんが「カラメルプリンを食べている場面」から取ってきました。

 

「ゴクリッ…」ってなりませんでした?

 

え……?してない?

 

しましたよね!(笑)

 

この描写で、意識していたのはタイトルの通り「読者の欲」。つまり、「食欲」です。

 

このように、人間の欲求に訴えかける描写というのは、読者・作者双方にとって気持ちが良いものです。

 

以下のようなも描写も、読者の欲に応えてくれることでしょう。

 

読者の欲に応える描写リスト

飯テロ描写、美麗な情景描写、うんちく、かっこいい&かわいさを感じる瞬間の描写、獣もふもふ描写、人間模様、人の温もり、キャラクターが楽しんでいる姿、ほんわかする雰囲気、恥ずかしいエピソード、ドキッとさせる描写、報いの描写、着実に進んでいるように見せる描写、サクサク進む描写、色っぽい描写、表情の動き…(e.t.c.)

 

もっと、いろんな欲望について考えてみたければ「マレーの欲求リスト」というものが便利ですよ!

 

ただし、ただ詰め込めばいいというのも芸がありません。

 

それだけでは、文章が「独りよがり」になるケースや、「くどい描写」になるケースに陥ってしまう場合もあるので注意したいところです。

 

 

・「独りよがり」と「くどい描写」の正体とは?

描写には、大きく「①作者が伝えたい描写」「②読者が欲しい描写」の二つがあります。

 

具体的に言えば、①は「ストーリーの伏線などのため、描写しておかなければならないもの(=ほとんど説明文)のこと」で、

 

②は「読者を笑わせたり、感動させたりしたい部分の描写のこと」です。

 

これが極端に、①に偏ると「独りよがり」と揶揄されがちになります。逆に、②でチョイスされた欲望にバリエーションがないと「くどい」となるのです。

 

①については、読者が「作者好みの設定」を、一方的に聞かされているような状態になるので。多すぎると独りよがりになりそうなのは、なんとなく想像しやすいかと思います。

 

また、「②でチョイスされた欲望にバリエーションがないと、くどくなる」のは、同じお菓子をずっと食べさせられているような状況と似たところがあるからです。

 

少し話がそれましたが、要するに『描写力』を鍛え上げるということは、

 

「①作者が伝えたい描写」と「②読者の欲望を満たすような描写」のバランスをうまく取った上で、

 

「②読者の欲望を満たすような要素」に、バリエーションを与えてあげるということなんです。

 

ここまでの話が「地の文に占める『説明文』と『描写』の割合を、何対何にするべきか?」という議論につながっていきます。

 

結論から言えば、レーベルによって割合が異なるので、文体の解説ページからオススメ書籍を分析してみると、身を持って知ることができるようになるでしょう。

 

あえて、三人称のライトノベル作品に関して言及しておくとすれば、説明文:描写:台詞=1:1:2くらいの印象があります。

 

※ラノベの場合は、キャラの掛け合いがメインコンテンツに成ることが多いので、地の文を読み飛ばす読者も結構多いからです。

 

▼ 読者に好かれる文章のミソ!

文体・文調とは?~文体の種類と意味がよくわかる小説・ラノベの文体論解説〜

 

さて、ここまでで「何を意図して描写するか?」というお話は、お終いです。

 

続いては、「(文章中の)どこで描写するのか?」という所なのですが、それを知るには『地の文』の種類を知るのが最も手っ取り早いでしょう。

 

どこで描写するかの選択肢が、常に頭の中にあると表現の幅はかなり広がります。

 

【具体例】どこで描写するか?


例として、冒頭であげたプリンを食べるという読者の「食欲」を刺激する描写について、

 

「(文章中の)どこで描写するのか?」という点に対する具体例を、あげておくことにしたいと思います。

 

1.心情描写によって描写する場合
例文:まろやかな甘味の香りは鼻筋をすーっと駆けぬけて、巡り、口の中に溶け出していった。

 

2.情景描写によって描写する場合
例文:白くて硬いプリンカップとは対照的に、カラメルと湯気をまとった、すぐに崩れてしまいそうな黄金があった。

 

このように、同じ出来事・同じ対象を描写する場合でも、どの描写方法を選択するかによってバリエーションがうまれていきます。

 

また、五感(特に、視覚以外)に訴える文というのは、読者の想像力を掻き立てるのに一役買ってくれることもあるんですよね。※味覚や嗅覚は、映像作品では表現できないので小説という媒体自体が持つ強みだったりします。

 

続いては、「どう表現するのか?」について。すなわち、小説を書く上で欠かせない『語彙力』について、お話ししていこうと思います!

 





 

▼ 『語彙力』ってそもそも必要!?

小説に必要な語彙力とは何か?|もう語彙力がないと悩まなくても大丈夫!

 

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