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【第四回】小説の書き方ヒントまとめ(JSを愛してやまないラノベ作家の俺にJCが弟子入りを迫ってくる件について)

 

お待たせしました!大好評で嬉しいですね。というわけで、今日も前回の記事に引き続き第四弾いっちゃいましょう!

 

とその前に、はじめましての方のために説明しますね。

この記事では、他人の作品を読んで良いと思った点や、取り入れたい技術について特集して行きたいと思います。

 

第三回の特集では、ヒューマンドラマから作品を取り上げてお話していきました。今回は別のジャンルから取り上げることにしましょう!

 

というわけで、コメディ&ギャグのジャンルから――。

 

今回ご紹介する作品はJSを愛してやまないラノベ作家の俺にJCが弟子入りを迫ってくる件について(作者:駄無 先生)になります。

 

※このコーナーでは作者様から許可を頂いた上で、引用や画像の使用を行っております。

 

作品紹介

 

第一話だけでも読んでおいて損は無い作品だと思いますw(いや、これほんとに!)

タイトルが、THEなろう系という感じですね。『あらすじ』はすごくシンプルで分かりやすいです。

 

というわけで、あらすじを見てみましょう!

 

俺――菱川透はJS太郎というペンネームで、JSへの愛を込めたラノベを書いている。
なぜか担当と幼馴染にはロリコン扱いされるが知ったことではない。俺は常日頃、JS愛好家としての責務を果たしているだけだ。

 しかしある日、そんな俺の元に一人のJCがやって来た。JCなどというババアには興味がないので、お帰り願うが、妙に好かれてしまう。挙げ句の果てには「私を弟子にしてください、師匠!」と言うこのJCの真意とは!?

 

掻い摘むと、ラノベ作家である主人公――菱川 透(ひしかわ とおる)――の元に、突如として現われた女子中学生 華恋。華恋に振り回されながらも、作家としての仕事をこなす主人公を描くコメディ作品になります。

 

あ、念のためですが、下ネタがほんの少しだけでもNGな方は読むのはやめといたほうがいいかもしれませんのでご注意を!まぁ、そこまで過激なものはないですけどね。

 

参考にしたいところ

 

この作品の一話は、特にすごい(語彙力)という感想でした。何がすごいかって、わたしの書評記事では1作品につき最低4つ程、良いと思ったところを見つけて特集しているんです、が。

 

一話目にしてほとんど見つけてしまったんですよ・・・。それほどまでに、一話目の完成度が高いです。恐ろしい。

 

一番目立った点は、『冒頭のインパクト』ですね。というわけで、『冒頭のインパクト』から一つずつ説明していこうと思います!

 

冒頭のインパクト

 

作品をまともに読んでもらうためには、タイトルとあらすじ、第一話リード文の三点が本当に重要になってきます。

 

そこまでは、みなさんも理解しているでしょう。読み手に回ったらそう思う人もきっと多いでしょうから。

 

ただ、ここで重要なのは、わかっていても『どうすればいいのか?』という所になると、途端にフリーズする方も多いということです。

 

引きのあるリード文とは?これってシンプルですが、結構難しい問題ですよね。

 

小説とは少し違いますが、私も記事を描く際にリード文をどうすればいいか悩むことが多いです。そんなときに、この作品はひとつの答を提示してくれていると思います。

 

それが『冒頭のインパクト』になります。では、この作品においては、どうやって出しているかというと・・・。正確に言うと少し違いますが、登場人物の、奇行&奇行&奇行!ですね!ハイ!

 

最初の三行で、パンツを食うシーンから始まります。しかも、わりと長めに続くどころかエスカレートする奇行はギャグ作品としては、最高な滑り出しを演出していると思います。

 

まぁ、かといって皆さんの作品も冒頭に奇行を取り入れよう!なんて言う気はないです(笑)。要するに、冒頭のインパクトがあるだけで、作品に対する印象が全然変わってくるということを頭に入れておいて欲しいなぁと思います。

 

第一印象って、なかなか変わりませんからね。本当に大事です。

 

ギャップの活用

 

タイトルをもう一度確認することにしましょう。『JSを愛してやまないラノベ作家の俺にJCが弟子入りを迫ってくる件について』です。

 

さて、みなさんはどんなストーリーを思い浮かべたでしょうか?これはまぁ、人によるでしょうから個人的な感想になりますが。

 

私はなんか、またまたケシカランモテ男系の話か?と一瞬思いました(なんかすみませんw)。

 

その設定はあながち間違っているわけでもなかったのですが、蓋を開けてみると憎めない主人公の行動に惹かれるものがあったんですよね。

 

良い意味で期待を裏切ってくれました。これはすごく重要です!

 

具体的にはどういう行動かというと、変態的な作品を幼馴染に見せてボロカスに言われた後にショックを受けながら主人公が放った台詞、「悪かった悪かった。お詫びにこれやるから許せよ」が、そのひとつとしてあげられるでしょう。

 

もし、主人公が本当にただの変態だったら出て来ない言葉です。ラノベ作家である主人公の、人を楽しませるのがすきなんだろうなぁ、という一面が見え隠れしています。

 

先ほどまで、奇行が連続していただけにギャップによる惹きが強い印象です。タイトルと中身の良い意味でのギャップ、主人公の行動と思考のギャップのあわせワザになっています。

ザイオンス効果の活用

 

タイトルが『小説家になろう』で良く見る形式の長文タイトルということです。何も長文のタイトルでなろうっぽければ、それでいいというわけではありません。

 

ただ、科学の世界では有名なお話として『ザイオンス効果』というものがあるんですよね。これは何かというと、人や物事に触れる回数が増えれば増えるほどに愛着を持つという人間の心理的な性質のことをさしています。

 

つまり、『小説家になろう』で作品をたくさん読んでいると、長文タイトルに対して抵抗が薄れて自然と手に取りやすくなるということです。

 

また、どこかでも述べましたが小説家になろう』にある特有のタイトルには成り立ちがきちんと存在しているんですよね。

 

Web小説って、タイトルくらいでしか見るかどうか決める場所って無いんですよね。なので、タイトルだけでいかにして作品の概要を伝えるか?というところに力を入れた結果できた形式らしいです。

 

ちゃんと、合理的な理由があるんですよね。面白いことに。

 

一文の長さがほとんど同じ

 

見出しそのままですが、一文一文の文字数が常に一定をキープしている印象があります。一文の文字数がずっと同じとなると、読者は読んでいるうちにテンポが染み付いてきます。

 

なので、テンポの良さを際立たせたい場合にかなり有用な手法だと思います。実際、この作品は一話3000文字弱が多いのですが、文字数の多さを感じさせないほどテンポがいいです。

 

また、一文の長さを恣意的に同じくするのは難しいよ!という意見も分かりますが、そこも踏まえて工夫をよくよくみてみると・・・

 

この作品では、罫線と三点リーダーがよく活用されていることに気付きます。罫線や三点リーダーには一文を切るという機能があります。

 

こういった記号をきちんと活用していく、というのが一つの解決策なのかもしれませんね。

 

というわけで、まとめに参りましょう!

 

まとめ

今回は、『冒頭のインパクト』、『ギャップの活用』、『ザイオンス効果の利用』、『一文の長さへの工夫』が素晴らしい作品に巡り合うことが出来ました。

 

ジャンルによっては、取り入れない方がいい工夫もありますので注意していただきたいですが。みなさんもここでご紹介する作品たちを読んでみて面白い!と思うのであれば取り入れることをおすすめします。

 

というわけで、今日もみなさんお疲れ様でした♪

 

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