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小説におけるセリフの書き方コツまとめ!|上手い台詞回し・掛け合いセリフを探しだす方法とは?

小説におけるセリフの書き方コツまとめ!


さて、今回は小説や漫画に使える『掛け合い』や『台詞回し』の書き方やコツについてお話ししようと思います。

 

と、その前に言葉の意味をほんの少しだけおさらいしておきましょう!

 

最初に確認しておきたいのは『台詞回し』ですね。

 

『台詞回し(読み:セリフまわし)』とは、演劇や漫画・小説などにおいて登場人物が話すときの「話し方」や「言い回し」のことです。

 

これに対し、台詞(セリフ)とは、実際に発された言葉のことを指します。『科白(かはく・セリフ)』という漢字とは意味的な違いはありません。

 

※ちなみに、日本語由来のセリフを『台詞』、中国語由来のセリフを『科白』と書くだけの違いなのだそうです。

 

さて、それでは本題に移ることにしましょう!

 





 

上手い『掛け合いセリフ』や『台詞回し』を書くコツ!


声劇の世界には、個人で作ったりしている「セリフ集」なるものがあるのですが。

 

もしあなたが小説や漫画に使えそうなセンスのある上手いセリフの書き方を模索しているのであれば、これが大変参考になるでしょう。

 

セリフ集を無料で公開してくれているサイトには、『言葉の楽園』『台詞太郎 台詞集』といったものがあります。リンク先へいけば、セリフがジャンル別にわかりやすく格納されています。

 

他にも、声劇台本の老舗である『ボイドラサーチ』も使えるでしょう。こちらは『言葉の楽園』や『台詞太郎 打台詞集』とは少し違っていて、すでに短編ボイスドラマの原稿となっています。

 

シチュエーションが想像しやすい方が好みであれば、こちらをおすすめしておきます。

 

もちろん、丸パクリをしろと言っているわけではありませんよ?

 

セリフというのは、登場人物の個性がもろに出くる言葉です。そのまま使うのではなく、あくまで参考として使うと良いでしょう。

 

というわけで、ここからは実演形式で先ほどご紹介していたサイトを活用した方法を見ていきたいと思います。

 

上手いセリフ文の書き方・作り方!


「告白するシーン」だったり「ブチ切れるシーン」のように、登場人物の感情が大きく揺さぶられるクライマックス・シーンでは、あまり陳腐な言葉は使いたくないですよね。

 

というわけで、実際に『言葉の楽園』を使って書いていくことにしましょうか。

 

ひとまず、「告白するシーン」を描こうと考えましょう。あえて、シンプルに書くとセリフ文の具体例は以下のような感じになるでしょう。

 

セリフ文の具体例:「好きです。付き合ってください!」

 

まぁ、これでも前後の文脈によっては悪くないですが。ここで先程ご紹介したサイト様から、告白セリフを参考にさせてもらうことにしましょう。ちょいと、「これは良いかも」と思ったセリフを探してきました。

 

・告白セリフの具体例

いいか?一度しか言わねぇぞ?耳をかっぽじってよーく聞けよっ!俺はっお前が好きだっ。言ったからなっ。
引用元:セリフNo. 100663

 

このように、「お?これ良さげじゃね?」といったセリフを、まずは見つけてきます。

 

そうすると、例文であれば「恥ずかしさ」といったように、セリフの魅力となっている感情をみつけだしてくることができるでしょう。ここがポイントです。

 

つまり、登場人物が「どんな感情を抱きながら口に出すか」、作者へ再認識させてくれるのです。

 

そういった「恥ずかしい」という感情があることを認識できたのであれば、あとは自作内に登場する人物やオリジナル・キャラクターの個性を加味して、セリフを少し変えてあげるとキャラ毎にコツが掴めてくることでしょう。

 

改善例:「す、好きなんです!あ、え、えっと……」

 

※上で挙げておいた最初の例文を「内気なキャラクター」が発言することを想定し、「恥ずかしさ」という要素をセリフに取り入れて改善例として書いてみました。

 

この後、主人公が「待って!」と助け舟的なセリフをいってくれていることを祈りたい感じになりましたね(笑)。

 

とまぁ、ここまでが『言葉の楽園』の活用方法でした。

 

一方、『ボイドラサーチ』の方では、人数を指定して対話原稿を検索できる機能もあるので便利だと思います。こちらはドラマ原稿なので、シチュエーションがはっきりしていて小説には使いやすいです。

 

例えば、「ドアベルが鳴って、カフェの扉が開く場面」とか、「彼氏彼女がヤキモチを焼く場面」といったシチュエーションで掛け合いが描かれているので、

 

あー、あるある、こういう掛け合い良いよなぁと、一人で悶えることもできます。見てて楽しいです(笑)。

 

もしかすると、「良いセリフ」というのは「良いシチュエーション」から生まれるのかもしれませんね。※これを演劇の世界では『スタニスラフスキー・システム』と言うのだそうです。

 

ところで、セリフによって人間関係を説明する場合もあると思うのですが、おじさんと自分なら母の話など、共通の話題を持たせてあげると良いといわれていたりもします。

 

良好な人間関係は場面としても魅力度が高いので、セリフのうまさを計るのにはうってつけでしょう。

 

セリフの種類について


ここからは補足です。

 

セリフを書く際、登場人物やキャラクターの意図を考えることが大切になってくると思います。これは物語が筋を重んじる傾向にあるからです。横道に逸れまくる話は聞いていて混乱するだけなのと一緒ですね。

 

良いセリフにはしかるべき意図があり、キャラクターが持つ意図を伝播させ、物語自体へ干渉させていく力があります。

 

日本語の場合は語尾(終助詞 or 助動詞)の意味が強く出る傾向にあるので、終助詞と助動詞の区分から、ある程度分類を試みることができるでしょう。

 

つまり、「疑問・反語・勧誘・感動・断定・禁止・命令・念押し・呼びかけ・主張・強調・使役・受身・可能・自発・尊敬・否定・推定・意思・希望・過去(完了)・様態・伝聞・丁寧・たとえ」を意図するセリフ文などが、日本には存在しているということです。

 

※ただし、三点リーダーやダッシュ記号による「沈黙」や「遮り」といった記号類を用いて表現される意図が、もう少しだけありそうですけどね。

 

このうち、強調するときのセリフを表現する方法には「トートロジー(同語反復)」という技法があります。こちらについては、別の記事で紹介しておきました。

 

ちなみに、セリフの形式としては、対話(ダイアローグ)と独白(モノローグ)と呼ばれるものがあります。対話(ダイアローグ)とは、普通の会話文のことです。これに対して、独白(モノローグ)は独り言のことですね。

 

そのため、地の文のパートで紹介していた独白(モノローグ)についても、今回ご紹介してきたセリフの書き方のコツは同様に活用できます。

 

ここまでを一通りまとめておくと。書きたいセリフには、どのような感情が含まれているかといったシチュエーションを意識し、ブラッシュアップすると良いでしょう。具体例は、いろんなサイトでみることができます。

 

また、思うように書けない時は、語尾の助詞や終助詞で微修正を行うと良いでしょう。

 

以上!今回は、セリフの書き方・作り方を真似から入ることによって鍛える方法についての考察でした!

 

途中で、ちらっと出てきたスタニスタフスキー・システムの解説は、ページ下の記事を参考にしてみてくださいね!!それでは、また!

 





 

▼ スタニスラフスキー・システムとは?

スタニスラフスキー・システム(Stanislavski System)とは?|役に感情を作り出すための方法論

 

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