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【書評企画】ハーバリウムの中で蝶に憑かれた君と僕は

【書評企画】ハーバリウムの中で蝶に憑かれた君と僕は


みなさん。こんばんは~。作家の味方の管理人らぴ(@kazakiribana2)です。

 

今回は、独創的な世界観をテーマにしている成瀬雪様の「ハーバリウムの中で蝶に憑かれた君と僕は」という作品から、創作に役立ちそうなポイントや良かった点をご紹介していきたいと思います!

 

▼あらすじはこんな感じ!

 昔々、地球にはそれは綺麗な蝶がたくさんいました。
人々は朝を生きた宝石と称し各々で鑑賞したり、標本やアクセサリーにしたりして愛でていました。
しかし、悪い大人が販売目的で蝶を違法に獲ってしまい、蝶の数はどんどん減っていきました。
いい大人は考えました。蝶を保護して守ろうと。
努力の甲斐があり、蝶は以前ほどとは言わずともその数を徐々に取り戻しました。
研究好きの学者考えました。種を掛け合わせ強い個体を作ろうと。
努力の甲斐があり、蝶は大幅に生態系を崩して歪な改良種が増えていきました。
悪い学者が考えました。種を掛け合わせよりきれいな個体を作れば高く売れると。
努力の甲斐があり、息を呑むような美しいまったく新しい蝶が生まれました。
こうして、蝶の世界は人間にいじられめちゃくちゃになってしまいました。様々な思惑を持った人間のおかげで全体的な蝶の数は爆発的に増えました。
そうして街で蝶が人の数ほど見られるようになった頃、人間は蝶への関心を失いました。子供のおもちゃになり、6割が駆除対象になり、死骸は無造作に放置され、その後ゴミとして回収されました。
そして身勝手に自分たちを振り回した人間たちに、蝶は怒り狂いました。
そうして蝶は始めたのです。

――人間への、復讐を。

 

読んでみて創作に役立ちそうだった点


あらすじだけでもちょっとダークな世界観は伝わってくるかと思いますが、本編に入ると「胡蝶症候群(こちょうしょうこうぐん)」と呼ばれる奇病が登場して、より独創的な世界観に圧倒されると思います。

 

胡蝶症候群というのは、口から花を吐いてしまう奇病(花吐き病)や、涙が花弁となって流れる原因不明の奇病(涙花病)、花を食べないと生きていけなくなってしまう奇病(花食病)たちの総称のことです。

 

こういう奇病をモチーフとした作品って、どうにも独創性が出やすい気がするんですよね。

 

必ずしも奇病である必要はないですが、最近テレビアニメで放送されている「怪病医ラムネ」のような怪異ものだったり、「これぞファンタジーだ!」って感じがして物語をみている感覚がすごく湧いて良いと思います。

 

それにいくつか種類があれば、キャラクターの個性も自然と出てきやすいですからね。この作品で特徴的なのは、どれもこれもネーミングが美し過ぎるということでしょう(語彙力喪失)。

 

鱗粉とか、花弁とかって人工では作り出せないような、自然な生きた美しさがあると思うんですよね。そういうモチーフを作品に取り入れてみると、こころなしか美麗な世界観を構築できる気がします。

 

さて、続いてストーリーのほうですが、キャラクターの可愛らしさが満天でしたね(笑)

 

ときどきTwitterを流れてくる漫画を観てても思うんですが「これいい!」と思った漫画のシーン、だいたい「照れ隠し」とか「恥ずかしがる場面」じゃないですか!?

 

コホン。ちょっと興奮し過ぎちゃいましたが、一度落ち着いて今回の結論をまとめますと!

 

「照れ隠し」&「恥ずかしがり」は、反則級な描写だと思いました! 以上!(笑)

 

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