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起承転結それぞれの意味をわかりやすく解説!~小説における起承転結の使い方~

起承転結それぞれの意味をわかりやすく解説!~小説における起承転結の使い方~

 

起承転結それぞれの意味をわかりやすく解説!

 

小説や漫画を作る際はもちろん、仕事の時ですらも耳にする『起承転結』という言葉がありますよね。

 

しかし、実際に取り入れようと考えて『起承転結』っぽいものを決めてみたは良いものの、「本当にこの使い方であってるのか疑問だ」という方も多いのではないでしょうか。

 

というわけで、今回は『起承転結』というフレームワークを使って得られるうまみを、骨の髄までむしゃぶり尽くすことにしましょう!

 

『起承転結』それぞれの意味

 

『起承転結』のそれぞれの辞書的な意味は、以下のように整理されています。

  • 起 - うたい起こしの場面
  • 承 - 物語が順当に進む場面
  • 転 - 物語の展開が転換する場面
  • 結 - 物語を収束させ余韻を残す場面

 

「もっとわかりやすく!」という方は、以下で覚えましょう!

  • 起:前提知識←本文にいは無い、あらすじの部分
  • 承:物語の始まり←『起』をゆっくり説明する部分
  • 転:物語の流れが変わる←『結』と『承』を結びつける部分
  • 結:物語が結末を迎える←伝えたいものを描写する部分

※伝えたいものは、壮大なものである必要はありません。「こういう物語があったらいいよね」くらいのメッセージでも良いと思います。一番描きたいシーンが『結』だと思ってもいいです。

 

物語を描く際の具体例もご紹介しておきたいと思います。以下は『ネト充のススメ』という漫画における起承転結の例です。

  • 起 - 主人公である盛岡森子は、仕事で心に傷を負い辞めることになります。そして退職をきっかけに、今まで蓄えてきた貯金がなくなるその日まで、オンラインゲームに漬かりきることを決意しました。
  • 承 - アバターを目一杯イケメンにしてみたり、ゲームの中で子供のようにはしゃいでいると「リリィ」というキャラとの出会いを皮切りに、仲間が増えてゆくことになります。そして、いつしか「リリィ」には、とある恋心が芽生えいました。
  • 転 - 実はゲームとリアルの両方で面識がある主人公と「リリィ」なのに、お互い気付かず空振りを続けていた生活には終止符が打たれることになります。
  • 結 - 最後はお互い真っ直ぐな気持ちで付き合うことになり、ハッピーエンドです。

 

よく『起』と『承』の違いがわからないという話になるのですが、『起』は物語に入る前の設定だと思ってください。実際に小説を描き出そうとすると『承』から物語は始まります。

 

なぜ、こんなわかり難くなっているのかというと、『起承転結』が元々漢詩(=中国の4行からなる詩のこと)に登場する「起句」「承句」「転句」「結句」という概念の総称だったことに由来していたりします。

 

ここらへんの小難しい話は適当に聞き流して欲しいのですが、あくまで詩における作法を物語に『転用したもの』であることには注意しておきましょう。

 

つまり、物語を作るのに適している作法というわけではなく、あくまで物語にも転用できそうなフレームワークという立ち位置なのです。

 

他にも物語専用のフレームワークはいくつかあるようなので、合わなければ必ずしも『起承転結』に拘る必要は無いと思います。

 

ただし、便利なテンプレを使えるに越したことはないので、「起承転結」を導入するメリットや使い方を続けてご紹介していこうと思います!

 

小説における起承転結のメリット

 

『起承転結』を導入するメリットは、物語を簡単に一定のレベルを保った状態で作れるという点に尽きるでしょう。

 

何のフレームワークもなしに、いきなり物語を書こうと思っても中々うまく行きません。

 

個人的には、『起承転結』という並びを一度無視してみた方がわかりやすいのではないかと思います。

 

物語は、いくつかの場面へ分解することができます。そして、その場面たちは「読者に与えるもの」を軸に考えると、大きく分けて以下の4種類に区分できます。括弧の中が、読者に与える要素だと思ってください。

  • 起 ー 読者の興味を引くインパクトのある場面(発見)
  • 承 ー 読者を安心させ、テンポを整える場面(安心)
  • 転 ー ストーリーの展開で読者を魅了する場面(爽快)
  • 結 ー 読者に印象を残し、余韻を作りだす場面(感傷)

 

最初のうちは、『起承転結』は場面をシンプルに4つの要素に区分したものである。つまり、作る順番も描く順番も特に気にしなくて良いと考えておくとわかりやすいと思います。

 

『起承転結』というフレームワークは、『この場面は読者に安心感を与えたいシーンなのか?それとも、読者をハッとさせる斬新さでインパクトを伝えたいシーンなのか?』と考える機会を与えてくれるのです。

 

これに慣れておくと、物語に登場する『場面』と『読者に感じて欲しいこと』を自然と結びつけることが出来るようになります。

 

これが『起承転結』というフレームワークを用いる最大のメリット(場面の適材配置)だといえるでしょう。

 

『起承転結』の上手な活用法

 

『起承転結』というフレームワークを上手く活用していくためには、『起』『承』『転』『結』それぞれの特性や強みを理解しておくのが早いです。

 

というわけで、作家視点でそれぞれの理想的な『起承転結』の各役割を整理してみました!

  • 『起』で読者の目を引き、作品を手にとってもらう
  • 『承』で没入感や共感を生み、読者と主人公をシンクロさせる。
  • 『転』で現実には無い強い刺激を与え、読者に新感覚を提供してゆく。
  • 『結』で印象に残るような結末や言葉を残して、記憶に焼き付ける。

 

つまり、取り合えず4つの場面『起承転結』を決めたとすれば、続いて『起』が読者の目を引くものになっているか?『承』で主人公とシンクロさせられそうか?といったことを気にしながら改良していくと良いでしょう。

 

ちなみに、起承転結は『起』⇒『承』⇒『転』⇒『転』⇒『結』のように各要素が1つではないパターンも結構よくあります。

 

異世界転生なんかをよく考えてみると『起』⇒『承』⇒『転』⇒『起』⇒『承』⇒『転』⇒『結』になっていたりします。

以下例)

  • 起 ー 現実世界スタート
  • 承 ー 現実世界での生活
  • 転 ー 主人公が死亡&転生
  • 起 ー 異世界スタート
  • 承 ー 異世界生活
  • 転 ー 敵襲or新キャラ
  • 結 ー 勝利

 

また、かの有名な『スターウォーズ』では、

主人公Aの『起』⇒『承』⇒『転』⇒『結』

主人公Bの『主人公Aの結』⇒『承』⇒『転』⇒『結』

といった設計もあったりします(結構自由ですねw)。

 

最初はショートショートといった短い小説で『起承転結』をマスターした方が良いですが、慣れてきたらこんな感じで、『起承転結』の順序や数は好みでカスタマイズすると良いと思います。

 

ただ、完全に自由に設定すれば良いかというとそういうわけでもないので、『起承転結』の順序を変える際に気をつけることもあわせて見て行きましょうか。

 

『起承転結』の順序を変更する際の注意点

 

『起承転結』の各要素を構成している『設定』は、実は結構きれいに仕切り分けることができるんですよね。

 

過去の記事でもお話させていただいたことがあるのですが、小説を構成する要素は主に4つあります。

 

『世界観』『キャラクター』『ストーリー&プロット』『読者に伝えたいテーマやコンセプト』の4つです。

 

実は『起承転結』の各パートを魅力的にする設定は、綺麗にわかれているんですよね。

  • 起 - 読者の想像力を掻き立てる世界観設定
  • 承 - 感情移入しやすいキャラクター設定
  • 転 - ドラスティックで読者を魅了するプロット設計
  • 結 - 読者に抱いて欲しい感情といったコンセプト設定

 

そして、更に小説における4つの設定はそれぞれ次のような関係を持っていることが多いです。

  • 『世界観』と『ストーリー』は、物語における『ルール』と『対抗策』の関係
  • 『キャラクター』と『テーマ』は、作品を作るための『手段』と『目的』の関係

 

ここまでを『起承転結』に合わせて整理すると、各場面で必要な設定は次のようになっていることがわかります。

  • 起 - 読者の想像力を掻き立てる世界観設定(ルール)
  • 承 - 感情移入しやすいキャラクター設定(手段)
  • 転 - ドラスティックで読者を魅了するプロット設計(対抗策)
  • 結 - 読者に抱いて欲しい感情といったコンセプト設定(目的)

 

回想などの例外を除くと、基本的には『転』は『起』の前には置いてもあまり効果的ではないことが見えてきます。ルールを説明する前にゲームを見せているようなものです。

 

また、同じように『結』も『承』の前に置けません。目的と手段が逆転してしまっています。

 

単純に、場面としての順番は自由にすると良いと思いますが、もし入れ替える場合は『ルール』を説明する前に『対抗策』を語ってしまっていないか?

 

目的と手段が逆転している構成になっていないか?という点が『起承転結』のメリットを活かし続けるポイントになるでしょう。

 

少しでも参考になったら幸いです。ご精読ありがとうございました♪

 

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