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小説を作り出すための基本知識「地の文とは?」|初心者のための小説の書き方Lecture.1

小説を作り出すための基本知識「地の文とは?」|初心者のための小説の書き方Lecture.1

 

小説を作り出すための基本知識

 

今回は、小説を作り出す上で最も基本となる知識についてお話していこうと思います。

 

小説を書いている方々同士の会話を聞いていると「地の文」という言葉をよく耳にします。

 

しかし、初心者のうちは「地の文ってなに?」と戸惑う方や、地の文の種類が頭の中で整理されていない方も少なくないと思います。

 

というわけで、書き慣れている方には復習になってしまうかもしれませんが、一度冷静に整理しておきましょう!

 

地の文とは?

 

地の文とは、台詞ではない文のことです。わかりやすくするために、具体例を出そうと思います。

 

絵本の最後はちぎり取られていた。

「おとーさん。また、最後のページ、ないよ?」

幼げな双眸がこちらを向くと、白衣の男が膝元の彼女に目を落とす。

「ははは、お父さんはね。そのページを××に埋めて欲しいのさ」

頭の上にはてなマークが浮かんでいそうな顔の彼女を見て、所長は彼女の頭に手を置いた。

あぁ……もう…思い出せないなぁ。私の名前……。

引用元:後奏のジレンマ – 第一節 暗がりの幸せ(拙作)

 

小説における文章は、大きく「台詞」と「地の文」に大別されます。上の例で、台詞は鍵括弧に囲まれている以下の二つです。

 

台詞文①:「おとーさん。また、最後のページ、ないよ?」

台詞文②:「ははは、お父さんはね。そのページを××に埋めて欲しいのさ」

 

つまり、上記の2つの文以外のすべての文は「地の文」と呼ばれることになります。続いては、地の文の種類をみていくことにしましょう。

 

「地の文」の種類

地の文の種類には、以下のようなものが挙げられます。ただし、1文が複数種類の地の文として機能することも少なくないので参考までに。

ー情景描写ー

物語における光景や風景に関して描写した文のこと。

例文:絵本の最後はちぎり取られていた。

ー心情描写ー

登場人物の内面を描写した文章のことで、感情を吐露している文のことです。

例文:そう言ってその場をやり過ごすことしか出来ない自分の無力さをひしひしと感じながら、夢はもろく現実へと変わっていった。

ー心理描写ー

登場人物の内面を描写した文章のことで、理論や理性を主とした文のことです。

例文:一刻もはやく止めなければ。

※心情描写が感情を主にして描写するのに対して、「~すべきだ」や「論理的に考えれば~だ」といった理論的なことが書かれているものが「心理描写」になります。

 

「心情描写」との明確な線引きは難しいので追求する必要は特にないですが、心情描写と交互に使うことで焦燥感や葛藤、緊迫した状況を作り出すことが出来ます。

ー説明文ー

何かを説明している文です。例文では、少女が何をしたのかが説明されています。

例文:少女はゆっくりと起き上がると、所長と手をつないで水槽へ向かう。

※一般的に小説においては「地の文に説明文を書くな」といわれているようですが、実際のところ市販の小説においても平然と登場してきます。

 

「地の文に説明文を書くな」というのは、厳密に言えば説明文を多用せずに読者が想像する余地を残せというバランスの問題です。その本質は説明をしすぎないことにあるので注意して使いましょう。

ー心の声ー

台詞から鍵括弧を取って、地の文に組み込んだものです。実際に声に出していないので、台詞とは区別されています。独白(どくはく)やモノローグとも呼ばれることがあります。

 

心の声は、一人称作品(=主人公視点で話が進む小説)か三人称作品(=主人公以外の視点も描写している作品)かでも地の文への書き方が異なるので注意しましょう。

例(一人称):とはいったものの、大丈夫か?こいつ。

例(三人称):(とはいったものの、大丈夫か?こいつ。)

一人称作品においては、地の文が元々主人公のセリフになっていることから心の声と敢て区別する必要はありません。

 

一方、三人称においては台詞の括弧を書き忘れているのでは?といった誤解が生じやすいため()を付ける慣例があるようです。

 

ただし、これは慣例であって決まりというわけではないので、読者に違和感を与えていないのであれば特にこだわる必要はないでしょう。

ー擬音語ー

「ガッシャーン」や「バキッ」といった音を言葉で表現したものです。

小説において自然に擬音語を用いるのは高等テクニックであるため、あまり使わない方が良いですが地の文の種類の一つには成るでしょう。場面転換の際などに用いられることがあります。

ーナレーションー

説明文の一種とも考えられますが、「語り手」と呼ばれる人物の台詞文です。「語り手」とは、読者が理解しやすいように物語を説明する役目を果たす物語上の人物のことです。

例:その後、彼をみたものは居なかったーー。

 

私自身はあまり使ったことが無いのですが、エピローグ(物語を締める時)に使うことが多いようです。

 

まとめ

 

まとめです。

 

小説における文は「地の文」と「台詞」に大別されており、地の文は更に細分化されています。

 

それぞれのバランスを取ることで、ワンパターンな文章や読んでいて疲れてしまう文章から脱することができます。

 

それについては別の記事で詳しく話をすることにして、今回はこれくらいにしておきましょう。それでは!

≫ Lecture.2 面白い物語の作り方【入門編】

 

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