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余韻の意味と類語・小説における使い方をわかりやすく解説!|『余韻に浸る』とは、一体どういう状態なのか?

余韻の意味とは?


余韻(よいん、英:Afterglow)とは、音が鳴った後の残響のこと。もしくは、物語や出来事を終えた後に残る趣(おもむき)や風情のことです。

 

類義語は、音が鳴った後に残る響きという意味であれば『残響』となり、物語や出来事の後に残ったものと言う意味であれば、『風情』や『趣(おもむき)』とされています。

 

また、『余韻に浸っている』という状況は、好きな漫画やアニメを見終わった後に、終わってしまった物語のことについて、あれこれと考えているような状態のことだと思ってもらえるとわかりやすいでしょう。

 

さて、そんな余韻ですがどのようにすれば、余韻のある小説や物語を作ることができるのでしょうか?

 

余韻とは『次なる問題』のことである


物語というのは、基本的に「問題」に始まり「解決」に終わると言われています。

 

例えば、大ヒット推理漫画である『名探偵コナン』でも、事件という未解決の問題が発生し、物語は事件の解決と共に幕を下ろしているような感じですね。

 

こういった構造は、他の文芸作品やアニメ・漫画においても同様だったりします。

 

ドラえもんをみていても、ある日のび太がいつものように困って問題が発生し、ドラえもんがそれを解決するための道具を与えたつもりが、問題はさらに深刻化していきます。そして、最終的にはすべて丸く収まったところで、アイテムはドラえもんのポケットに収納されて物語の幕が降ろされるのです。

 

これが余韻とどのように関係しているのかといえば、余韻は物語の終幕時に登場してくる『次の問題』そのものだと捉えることができるんですよね。

 

わかりやすくするために補足しておこうと思うのですが、例えばセールスライティングの世界では、一般的に消費者の頭の上に「?」を生み出させることができれば、商品を売ることが出来ると言われています。

 

「あんぱんは何故ロングセラーになったのか?」といった疑問文だけをそっと置いておくと、人は、どうしてもその先の答えが気になってしまう生き物だということです。

 

おそらく、「あんぱんは何故ロングセラーになったのか?」という疑問に少しでも興味を抱いた人に、今日はインターネットであんぱんを決して調べてはいけませんといえば、きっと夜も眠れないことでしょう(笑)

 

こんな感じで、相手の好奇心をくすぐることが商売においては非常に重要なわけですが、これは書籍や物語を売る場合においても同様のことです。

 

つまるところ、小説のあらすじやタイトルを見て頭の上に「?」を浮かばせ、物語に沿って事件や問題を解決していくプロセスを追っていくということですね。

 

それが終われば、次の本(疑問)に手を伸ばそうとするわけですが、ここで連続奥義として使えるのが『余韻』という技の本質でしょう。

 

要するに、物語が終わる最後の最後で、次のステップに進むために必要となる新たな問題を解決する必要がある所までを示して、解答をあえて書かないままにして物語を終わらせておくということですね。

 

謎を謎のままにしておくことで、余韻が読み手の脳内に居座り続け、二巻目も無事お買い上げということになるわけです(苦笑)

 

とはいえ、論より証拠といいますし、どんな実用例が小説創作では使えそうでしょう。

 

最終回を死んでしまった英雄の追悼式で飾るのだとすれば、英雄の墓を前に「これからの未来をどう作っていくべきか?」と、じっくり考えいてる友人を描いてあげるというのも余韻を残しそうではないでしょうか。

 

このとき、謎を謎のままにして読者へ問いかけを投げるだけ投げておきながら、続きを持たない風刺的な作品もあったりします。※こういった技法をクリフハンガーと言います。

 

ただ、読者にとってはあまりスッキリしないエンディングを生み出してしまう危険性が高いので、安易な活用には気をつけたほうが無難かもしれません。

 

というわけで、高級あんぱんをどうぞ!(白目)

 

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