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『芸術のための芸術』とは?|芸術至上主義者が資本主義社会を生き抜くための生存戦略!

『芸術のための芸術』とは?


芸術とは、何のために存在するものだと思いますでしょうか?

 

富を得るための道具?名声を得るための手段?

 

いえいえ、芸術は道徳やビジネスにおける手段として存在しているのではなく、あくまで芸術それ自身が最も大切な価値であり、目的なのである!

 

もしそう思ったのであれば、あなたも立派な芸術至上主義者(=芸術のための芸術を愛する者)といえるでしょう。

 

★COLUMN:芸術のための芸術

『芸術のための芸術(仏: L’Art pour l’art、羅: Ars Gratia Artis)』は、19世紀初頭のフランスにおいて提唱され始めた標語です。人類は古来から物語を巧みに扱い、宗教や道徳といった数々の仕組みを構築してきました。しかし、文学や絵画といった芸術というものは、宗教先導や国家が推進する道徳を説く手助けをすることを目的として作られるべきものではなく、個人の自由な考え方を追求する営みの中で生まれるからこそ尊いものであり、道徳や経済活動といったものからは切り離されて考えられるべきであるという思想のことですね。代表的な作家さんとしては、エドガー・アラン・ポーなどがいます(`・ω・´)ゞ





資本主義において芸術家は生きづらい?


昔から「将来はアーティストになりたい!」といえば、親に反対されるか、反対はされなかったとしても経済的に自立するまでには、かなりの時間を要することになると言われ続けてきました。

 

そもそも、どうしてこのような惨状が出来上がってしまったのでしょうか。

 

以下の記事をたまたま読んでいて、随分と腑に落ちたので紹介しておこうと思います。

 

 かんたんになれるものに憧れずに、かんたんになれないものに憧れる。ここから夢や希望は、需要と供給を無視したまったく破天荒な夢物語と化す。つまりは狭き門におおぜいの者が殺到する構図はここからはじまっているのである。憧れはごく少数のものにしか得られないのだが、おおぜいの者がそこをめざしてしまうのである。需要やニーズは無視されて、ただ供給だけが増加するというわけである。
引用元:売れなくてもなぜ人は芸術家をめざすのか

 

つまり、みんなが憧れるからこそ芸術は芸術であるわけで、裏を返せば競争が激化の一途を辿るのはごく自然なことだし、需要と供給のバランスが圧倒的に崩れてしまうことを前提とした構造になっているというわけですね。

 

これほどまでに、資本主義の自由競争と相性の悪い分野は中々ないのではないでしょうか。

 

資本主義は基本的に、需要が過多であれば競争を行い、供給が過多であれば撤退を行うことを前提とした仕組みの上に成り立っています。

 

しかし、常時供給過多で誰も撤退しようとしない芸術という分野では、過労死寸前耐久バトルが繰り広げられること必至となってしまうわけですね(´・ω・`)

 

また、これは小説や漫画創作においても『売れるものを書くべきか』『書きたいことを書くべきか』といったマーケターと芸術至上主義者の間でくすぶっている論争の火種にもなっていたりします。

 

売れるものを書くべきとした人は、集団や他者を尊重し芸術をビジネスや社会通念的な道徳といった観点で捉えている一方、書きたいことを書くべきとした人は、個人の自由な考え方を尊重し芸術活動自体を生きる意味だというように捉えている節があり平行線を描く議論を巻き起こしてしまうというわけです。

 

さて、ここまでの話で『資本主義』と『芸術至上主義』というのは、まるでそれ自体が水と油のような関係になってしまっていることがわかってきました。

 

それでは、芸術至上主義者は資本主義の中でどう生きていけば良いというのでしょうか?

 

芸術至上主義者の生存戦略とは?


この問題の根本は、自分のために作るのか、他者のために作るのかというところに尽きます。

 

しかし、『自分のために作ること』と『他人のために作ること』は両立し得ないのでしょうか?

 

いえいえ、そんなことはないでしょう。たまたま書きたくて書いた小説が、沢山読まれることだってありますよね。

 

例えば、自分が過去に悩んでいたことについて記事を書いたりすることで、人の悩みを解決したいという思いから筆を執ることだってあるはずなんです。

 

これらは本来、右が正しいのか左が正しいのかといった二元論に帰着するべきものではないと思うんですよね。

 

自分が本当にしたいことを見つめ直して、他者と共存できる場所を探るだけでいいのだと思います。

 

まぁ、なかなかそれが見つからなくて困るんですけどね(笑)

 

憧れというものは、たしかに存在していてみんなが追い求めたがるものですが、その憧れは一通りしかないわけではないでしょう。

 

傍からは同じ歌手を目指しているように見えていても、どんな歌手になりたいのかは人それぞれだということです。そこに競争はありません。

 

芸術の道をひた走っていけば嫌というほど競争に苛まれることになるので、こういった考え方は綺麗事だと一蹴されてしまうかもしれません。

 

それでも芸術至上主義者が資本主義社会において安寧を得るためには、まずは『自分のやりたいこと』を可能な限り掘り下げて、自分がやりたくて相手のためになる場所を探し、最終的には直感したものを貫き通すことが大切になるでしょう。

 

人生は有限ですから、悩んでいる時間ほど無駄なものはありません。

 

やりたいことが決まったのであれば、多少の不安があったとしても悩むこともできないくらいに直感を信じてやりたいことに没頭しましょう!

 

やりたいことをやっている時点で、あなたの勝ちです。収益がでなくても、それは収益以上の価値を持つ時間となってくれることでしょう。

 

ちなみに、私もサイトの収益がいくら落ちようが、人にそれぞれの夢を見つけてもらうためには、あらゆる手段を取ろうと思っています。

 

このサイト『作家の味方』では、創作活動に関する情報を日々配信していますが、別に知識をひけらかしたいわけでも、何かを教えてあげたいと思っているわけでもありません。

 

ただ、心を揺さぶってくれる。だれかの足をもう一歩先へ導いてくれるような芸術作品に、もっともっと出会いたいのです。

 

もし『自分のやりたいこと』や『自分らしさ』を改めて見つめ直したいという時には、八木仁平さんの世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッドを参考にしてみるとよいでしょう。

 

どうやら自己理解を突き詰めて勉強されている方だそうで、とても実用的な本を書いてくれていたので悩んでいる時にはなかなか役に立ってくれます。

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