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サクセスストーリーの意味と使い方!|成功譚を面白くする書き方とは?

サクセスストーリーの意味と使い方!


サクセスストーリー(英:success story)とは、成功談や主人公たちが立身出世していく姿を描いていく物語のことです。成功譚(せいこうたん)や、成功物語とも呼ばれることがあります。

 

なかでも、代表的な作品には『末子成功譚』と呼ばれるサブカテゴリが存在しています。

 

末子成功譚というのは「三匹のこぶた」や「シンデレラ」のように、長男長女から順に失敗する姿を描いていき、最後に末っ子が成功するという昔ながらのストーリー構成のことです。

 

では何故、このような構成になったのかというところは明らかにされていません。

 

ただ、「力を持つ者への戒めの物語なのではないか?」とか「弱い人間が現実逃避したいがために、欲望をありのままに書いただけではないか?」、はたまた「自分より強い敵を登場させようとしたときに、親族関係がわかりやすいからでは?」など、様々な仮説が立てられているようです。

 

映画やアニメといったエンターテインメント・コンテンツとして魅力を感じる部分があるといえば、ストレス発散ができるのと、終始上向きな物語なので安心して見ていられることでしょう。

 

こう書いてみると成功譚は昔話の1ジャンルのように思えますが、現代における物語市場において、その数は衰えるどころか、マジョリティ(大衆)向け文学として拡大・普及しつづけています。

 

物語の構成をそこまで凝る必要がないという特徴を持つジャンルなので、アマチュア作家さんが書き手に多い「小説家になろう」といった小説投稿サイトでは、「ざまぁ系」や「隠してたけど俺TUEEE系」といった形でトレンドに現れやすくなっているようですね。

 

もちろん、面白いコンテンツが多いジャンルでもありますが、人気だからというよりも単に書きやすいから母数が多く結果的に目立ちやすいように思います。





 

成功(サクセス)とは何か?


ところで、成功とは一体なんでしょう。大金持ちになることでしょうか?好きな人と愛し合えることでしょうか?

 

どれも成功といえそうですが、人によってあるいは時代によっても変化しているようにも思えます。それもそのはず、辞書によれば「成功とは、困難な目的が成し遂げられること」なのだそうです。

 

つまり、物語を描こうとした場合、形があるかどうかに関わらず『敵』と呼べるものに、努力を以て打ち勝つようなプロットを設計しておくと比較的書きやすいということになるのですが、今回はもう一段掘り下げて考えてみてることにしましょう。

 

例えば、人生においてこれだけは達成したいということがあったとしましょう。そして、あなたはそれを見事に成し遂げました。その後のことを、もう少しだけ考えて欲しいのです。

 

成し遂げてからまだ何十年もの人生が残っていたとすれば、あとは何もせず余生を楽しむだけでしょうか。ほとんどの方は、次にやりたいことを見つけていくのではないでしょうか。

 

一般に「成功=主人公が叶えきれずにいた目的や夢が達成されること」と解釈されているようですが、人間の欲望にはこのように際限がないものです。これでは、いつになったら成功したと言えるというのでしょう。

 

結論からいってしまうと、身も蓋もない話ですが自分が「人生に成功した」と思えたときではないでしょうか?





 

サクセスストーリーの書き方!


以前、アリストテレスの『弁論術』に関する説明をしていた記事で、人はいかにして説得されるのかというお話をしていました。

 

要約すれば、人は「過去・現在・未来」のどの時点をみて議論をするかによって論点が変わり、過去派の人は物事の是非を「正しさ」によって判断し、現在派の人は「称賛できるか」によって判断し、未来派の人は「利益になるか」によって判断するという話です。

 

この話が何故ここに出てくるのか不思議に思う方も少なくないかもしれませんが、要するに自分が「成功している」と自分自身に対して説得できれば良いのです。

 

もっと乱雑に言ってしまえば、人が「これは成功だ」と説得されてしまえば、それはもう成功なのだということですね。そして、その説得のされ方は人によって異なっている、と。

 

また、この三者(過去派・現在派・未来派)はお互いに「隣の芝は青く見える」現象に陥りがちだというお話があります。

 

ある時、私が友人に「飽きないためにはどうすればいいか?」と相談したところ、「飽きたことがない」と言われたことがありました。

 

最初は耳を疑ったのですが、どうやらこれは本当のようで端的にまとめれば「本気で打ち込んだことがないから、飽きることもない」のだそうです。ちなみに、私は典型的な未来派で友人は現在派でした。

 

現在派いわく、いまが楽しければそれでいいという論調なので「将来の利益」を考えても今を優先して棄却します。

 

しかし、これは未来派の人からすると将来の損害を生み出すことになるので、怖いしありえない選択です。

 

逆に、現在派からすると飽きるほど打ち込めるような夢をもてないという問題が、裏に潜んでいることもよくわかります。何事も一長一短というわけですね。

 

であればこそ、人は自分と真逆の行動を起こせる人間に憧れを抱き、どうやったらそういった人間に成ることができるのか気にするのでしょう。

 

いまが良ければそれでいい現在派は、過去の失敗を振り返りたくないので過去を真正面から顧みることのできる過去派に憧れますし、未来派はいまのことだけを考えて後先に怯えない現在派に憧れがちです。

 

これと同様、過去の失敗により正しいかどうかを判断する過去派にとっては、自分のやりたいことが明確な未来派に憧れがちなのだそうです。

 

つまるところ、現在派から過去派、過去派から未来派、未来派から現在派といった、主人公が直面している悩みを解決してくれるような思考法に至るまでの成長過程を描いたものが本質的には『サクセスストーリー』なのではないでしょうか。

 

人生で次の一歩に踏み出すため「過去派・現在派・未来派」を目指すとき、適切なタイミングで適切な思考法に切り替えることが、人生を豊かにしてくれる術なのかもしれませんね。

 

最後に要点だけまとめると、サクセスストーリーをもっと面白くするためには、一過性の成功だけでなく登場人物たちの成長にも注目してあげると良いのでしょう。

 

やはり、こういった主人公たちが努力の末に成功していく姿というのは見ていて応援したくなるものです。

 

そういった主人公たちの成長を感じ取れる漫画としては「暗殺教室」が、とても参考にできます♪

 

 

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