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三人称視点の作品で、創作キャラに個性を持たせる「ストロング・ポイント手法」とは?

三人称視点の作品で、創作キャラに個性を持たせる「ストロング・ポイント手法」とは?

 

この記事ばかりは、前回の記事を先に読んでおくことをおすすめします。

 

ストロング・ポイント手法とは?

 

ストロング・ポイント手法(仮称)とは、キャラクターに得意分野や長所、奇抜ではないが周囲と異なる設定を持たせることで、キャラクターの個性を引き出していく手法のことです。

 

具体例:都会生まれ、帰国子女、末っ子、高学歴、お金持ち、好きな食べ物、イメージカラー、チャームポイント、大和撫子、廃ゲーマーなど

 

一人称視点の作品に登場する主人公に個性を持たせる方法としては、『主人公以外のキャラクターに共通点を作る』というテクニックがありました。

 

しかし、この方法は『意図的に主人公以外のキャラクターへの感情移入をさせない』ことで、主人公キャラクターへ没入しやすくするという諸刃の剣です。

 

そのため、三人称視点の作品においては毒にもなってしまうことに注意しておきましょう。

 

三人称視点の作品では、三人称視点だからこそ使える「ストロング・ポイント手法」というテクニックがあるので、そちらでキャラクターの個性を引き出していくことができます。

 

というわけで、もう少し詳しく見ていきましょう!

 

ストロング・ポイント手法の活用例

 

さて、具体例としてとりあげる作品は『だがしかし』というギャグ(?)系の日常を描いた作品となります。

 

「作品を知らない」という方もいらっしゃると思いますが、知っておいて欲しい情報はひとつだけです。

 

この作品に登場してくる破天荒なヒロイン『枝垂 蛍』というキャラクターだけが「東京育ち」で、

 

他のキャラクターは全員「田舎育ち」という設定だけ知っておけば特に問題ありません。

 

一見、「特定のキャラとそれ以外のキャラに共通点を作る」という点では、一人称視点の作品に用いた工夫と同じようにみえます。

 

しかし、よくよく見てみると工夫の意図は全く異なっていることに気付くことができるでしょう。

 

まず、第一に「枝垂 蛍」は主人公ではありません。

 

もし、同じ意図(=特定キャラ以外への感情移入をさせないという意図)であれば、その瞬間主人公の存在意義がなくなります。

 

この作品で活用されている工夫は、単に「対比」によって個性を作りだす手法なのです。

 

絶世の美人も100人集まると、絶世の美女とはなんぞやという哲学的な没個性化を引き起こして個性を損なってしまいかねません。

 

黒は白、白は黒の隣に居るからこそお互いを映えさせることができるのです。

 

つまり、「枝垂 蛍」だけが都会育ちであるという設定は、単なる対比アクセントの一つでしかないということです。

 

都会育ちというだけで、感情移入が出来なくなるということはないですよね。

 

このように「ストロング・ポイント手法」では、没入感を損なわない程度の文字通り「キャラ付け」を行うことで没個性化を防ぐことが出来ます。

 

仰々しい名前の割に無意識にやっているという人も多いのですが、

 

奇抜な設定に走りすぎて、物語の中でキャラクターを動かしにくくなってしまわないためにも必要な設定となっています。意識的に押さえておきましょう。

 

加えて、「ストーリーの進め方という観点」から観ても「ストロング・ポイント」を設定しておくことは大切です。

 

ストーリーを魅力的に進めてゆく場合、各キャラクターたちには役割があったほうがスムーズになるというものです。

 

今回の例で取り上げた「枝垂 蛍」というキャラクターは、「牽引者」という役割のキャラクターと解釈することが出来ます。

 

他の作品で言うと「涼宮ハルヒ」や、天元突破グレンラガンの「カミナ」が牽引者に該当するキャラクターになりそうですね。

 

牽引者となるキャラクターは、読者を導いてゆくという役割を持っているため「周囲とは異なる変わった価値観」(=ストロング・ポイントの一種)を持たせておくと良いでしょう。

 

その方が、奇想天外なストーリーの展開になって作品が面白くなるのではないでしょうか。

 

というわけで、三人称視点の作品で没入感を必要とするような作品群では「ストロング・ポイント手法」によって、キャラクターたちに役割を分担させていくことが大切になるでしょう。

 

ストロング・ポイント手法が無効な作品

 

加えて、そもそも三人称視点の作品を作る場合、没入感が求められていない作品も多数存在していることにも注意しておきたいところです。

 

戦争を題材とする作品に多いのですが、特定のキャラクターに感情移入させるよりも、

 

ドラスティックに移り変わる場面転換で「次は一体何が起こるのだろう!?」と読者を魅了していくストーリー重視の作品が、これらに該当します。

 

そういった作品では、ここからお話しする「ストロング・ポイント手法」や、以前お話した「主人公以外のキャラに共通点を作る」といった工夫は理由がない限り、不要の産物となるでしょう。

 

これらの手法はあくまで、個性的かつ感情移入しやすいキャラを作る方法なのです。

 

没入感が必要ない作品にとっては「ストロング・ポイント手法」はあまり機能してくれないでしょう。

 

それでは、またお会いしましょう!お疲れさまです!

 

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