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物語を動かすキャラクターに大切な3つの設定 ~キャラに魂を込めるためにできる工夫~

 

物語はキャラの行動から出来ている

 

読者を釘付けにする物語を描くためには、まず物語の構造を正しく把握しておくことが大切です。とはいえ、そんなに複雑なものでもありません。

 

物語は、いくつかの場面がつらなることによってできています。

 

そして、その場面もまた『キャラクターの行動』がつらなることによってできているということは、おさえておきましょう。

 

すなわち、『物語を動かすこと』=『キャラクターの行動を作り出すこと』と言っても過言ではないのです。

 

また、これはキャラクターの行動を魅力的に描くことができれば、必然的に物語全体の動きも魅力的になっていくことを示しています。

 

そんな物語を魅力的に動かしていく上で大切な『キャラクターの行動』を生み出す3つの要素にはどんなものがあるのでしょうか、一緒にみていくことにしましょう!

 

キャラクターを動かす3つの設定

 

物語を魅力的に動かしていく設定、すなわちキャラクターを魅力的に動かす要素は主に3つあります。

 

~キャラを動かす3つの要素~

1.  キャラクターの持つエピソード 

2.  他の登場人物との人間関係   

3.キャラの叶えたい将来の夢や目標  

 

 

端的に言って、これらのうちで1つでも掘り下げて設定おけばストーリーとしては大抵面白くなります。

 

とはいえ、何でも決めれば良いというわけではありません。本質を理解することが大切です。

 

というわけで、ここからは先ほどの3つの設定が作品を魅力的にしてくれる「仕組み」を解説していきます。

 

キャラクターの持つエピソード

 

まず、キャラが持つ過去やエピソードがどのような仕組みでキャラクターを突き動かし、深みのある物語にしてくれるのかという点から解説していきます。

 

これは私たち自身のことだと考えてみれば、わかりやすくなるのではないでしょうか。私たちは当たり前のように、それぞれの生い立ちや経歴、過去の苦い経験や成功体験を持っています。

 

そして、過去に失敗した経験があれば再体験しそうになったときに『怖い』という感情を抱くことになるでしょう。

 

このように、私たち人間は少なからず過去の影響を受けながら現在の行動を決めていきます。

 

それは登場人物にしてみても、同じことです。小説や漫画・アニメで描かれるのは、どうしてもキャラクターにとっては人生のごく一部だけに過ぎません。

 

とはいえ、キャラクター達に存在していたはずの過去の生い立ちやエピソードを全く用意しておらず疎かにしていると、

 

キャラクターたちが、なぜそんな振る舞いをしたのか汲み取れなくなってしまいます。

 

『キャラクターの持つエピソード』の活用法については、もう少し具体的に次の記事で深堀しています。

 

まだ、よくわからないという方は、以下の記事を読むと良いでしょう。悪役を魅力的に見せる技法としても、使われています。

 

> 有名作品から学ぼう!悪役を魅力的にする秘訣とは?

 

人間関係

 

続いて、人間関係がどのような仕組みでキャラクターを動かしていくのかを見て行きましょう!

 

キャラクターの持つエピソードと同じく、人間関係についても現実の人間で考えてみると想像しやすいです。

 

人間というのは意識をしているかしていないかに関わらず、『初対面の人への対応』と『親しんだ友人への対応』は、自然と異なってきます。

 

このように、相手によって自分の行動を順応させていく性質が人間には備わっているのです。

 

例えば、毎日仲良く遊ぶようなフレンドリーな両親に対して、常にこれでもかというくらいに堅苦しい敬語を用いる子供がいたら「何かあるのかな?」と不自然さを感じないでしょうか。

 

これと同じ現象がキャラクターにも発生します。それを避けるために、キャラクター同士には事前に関係性を持たせておくことが大切です。

 

これは各キャラクターの設定が、既にある程度固まっている状態であれば可能です。

 

キャラクターたちがお互いの設定や履歴書をみせあったとしたときに、お互いの設定に対して何を思うか想像してみると自然と関係性を浮き彫りにできます。

 

また、人間関係に関する設定をうまく活用することができれば不自然さを払拭するだけではなく、キャラクター同士の内面を引きずり出しあうこともできたりします。

 

人間関係は、普段見ることの出来ないキャラクターの内面をあらわにする一つのきっかけとして活用できるので、他のキャラクターのリアクションや次の展開に繋がり、ストーリーを華やかにしてくれます。

 

もし、それでもストーリーが華やかにならない場合はキャラクターの個性が被っている可能性があります。キャラクターが似すぎていると、自問自答をしているように見えて面白くないというわけです。

 

実は、そんなときにとっておきの秘策があるので困ったときは次の記事を参考にしてみてください。

 

> キャラ被りを一瞬で打ち消す秘策を見つけてしまったw

 

将来の夢や人生における目標

 

物語を動かしてくれるもう一つの設定には、キャラクターの『将来の夢』や『人生における目標』があげられます

 

この発想自体は、ごく自然かつ恐らく誰しも思いつくのではないでしょうか。

 

夢や目標は、キャラクターに達成までの計画や苦悩といった形でエピソードを提供してくれるので活用したいところです。

 

ただ、一点だけポイントがあるので押さえておくと良いでしょう。

 

それは、夢や目標は出来る限り変わりようの無い具体的な事実にしておいたほうが良いというものです。

 

例えば、「~さんに好かれる」ということを主人公の人生の目標としてしまうと、物語がクライマックスを迎えて主人公が目標を達成していたとしても、「読者がクライマックスを迎えていることに気付いていなかった」なんてことになる可能性があるからです。

 

場合によっては、作者すら混乱して物語が進むにつれてキャラクターの目標がコロコロとぶれていて感動シーンでコレジャナイ感を味わうことにもなりかねません。

 

なので、こういう場合は『結婚式を挙げる』くらい明確に出来事として目標を作っておくと良いと思います。

 

まとめ

 

キャラクターを動かし、深みのある物語を形作っていく上では、

 

『キャラクターの持つエピソード』、『人間関係』、『将来の夢や目標』の3つの設定が鍵になります。

 

さらに、『キャラクターの持つ過去』と『将来の夢や目標』の間に対立構造を作ることができれば、

 

心の葛藤を生み出すことも可能になるので、試してみるのも一興だと思います。

 

キャラクター設定講座の本編はここで終了です。

 

まだ本編(14話構成)を読めていないという方は、以下の「目次」から他の記事を読むと創作活動が捗ると思います。

 

また、本編を全て読み終わったという方は本編を読み終わったからこそわかるご褒美を用意する予定です。少々お待ちください♪

 

前のページへ< > 講座を修了する

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