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情景描写の意味と練習方法とは?|小説における情景描写の例と見つけ方まとめ!

情景描写の意味と練習方法とは?


情景描写とは、小説などにおける登場人物や読者が見ている光景や景色を表現している文(地の文)のことです。

 

なんだかわかりにくく思えますが、要するに「シーン」のことです。このように、情景描写(scene)は英語で解釈してみると、とてもわかりやすくなるでしょう。





 

情景描写(scene)の具体例


小説において情景描写の仕方は、『視点』という概念によって少しずつ異なってきます。そのため、以下の記事で紹介してきた『視点の種類』に応じて具体例を挙げていくことにします。

 

▼ よくわからない『視点』をスッキリ理解しよう!

三人称・一人称視点の違いと書き方まとめ!|小説・ラノベの視点切替や目線の移動方法、タブーとは?

 

1. 視点が主観的であるケース
例文:その日は晴れていた。早朝は薄暗くて空気も冷たかったから、私は郵便ポストになにか投函されていないかさっさと確認していたんだったと思う。結局はといえば、中には何もなかったんだけど。玄関の方にもどろうかというときに、綺麗な橙色で朝日さんが地平線から僕の目を照らしつけてくれて参ったものだった。当然ながら、なにも隣に住んでる可憐な朝日さんがライトで僕を照らしてたわけではないので留意してほしい。彼女は、橙色というより色白さんだからね。

 

いわゆる、登場人物の視点を借りて物語世界を描き出しているような文章における情景描写は、上の例文のようになることでしょう。

 

登場人物が主観で物語を描き出していく場合は、語り手が見たり聞いたりして感じ取ることの出来る風景のみに対象を絞り、どう感じたのかを併記していくことで地の文を形成していく傾向があるようです。

 

2. 視点が客観的であるケース
例文:老朽化した車体は、舞い上がる砂埃をかきわけてゆく。一帯に散らばる鉄くずたちを横目に、軋む音はリズム良く。どこまでも響き渡っていた。

 

続いては、あくまでも視点が客観的。すなわち、特定の人物の目や耳を介さずに物語世界を描いていくような文章においては、描写対象は絞られることはあまりないでしょう。

 

情景描写の練習方法について


情景描写を上達させようとすると、描写力は「文字によって情景を想起させる能力」と「描写する対象を選定する能力」にわけることができます。

 

1.文字によって情景を想起させる能力

そして、「文字によって情景を想起させる能力」を上達させるためには、絵画を練習するがごとくスケッチしていくことが効率の良い訓練法となるそうです。以下、わかりやすい文章があったので引用させていただきますね。

 

 まず底が四角い500mlのペットボトルがあり、白いキャップとは対照的に、赤いラベルと飲み残しの赤茶色の紅茶がある。ラベルにはKIR○N 午後○紅茶と印刷されている。さらに言えば、小さな字で、甘さすっきり低カロリー、ストレートティーと印字されている。ラベルの上のほうには、誰だか知らないが、中世風の帽子を被った上品な女性も印刷されている。それでどうやら、女性向けの飲料を目指しているのだな、ということがわかる。隣には、商品の細かい情報が記載されていて、名称は紅茶飲料、原材料名には砂糖類と紅茶、香料、ビタミンCと書かれている。しかしこのビタミンCは保存料として入っているのであって、ここでは特段に強調されてはいない。これはあくまで紅茶なのである。
引用元:https://ncode.syosetu.com/n4623bk/3/

 

世の中には、静止しているもの(例:机・椅子)、動いているもの(例:観覧車・パトカー)、デフォルメされているもの(例:人物・時計)などがありますが、特にこだわりがないのであれば静止しているものから練習すると良いでしょう。

 

次いで、「動いているもの」や「デフォルメされているもの」へ移っていく感じですね。ちなみに、デフォルメされているものというのは、内部構造や構成要素が複雑なために表面上、リアルでは簡素化されているような物体のことをここでは指すことにしています。

 

時計の中身をイチイチ詳細に語りすぎていたら、読者は睡魔に取り込まれてしまいますからね。

 

一方で、ここをうまく描くことができればスチームパンク風の世界観や、美人を描くにしてもどんな美人なのかを描けるので魅力的なオリジナリティを発現させることが可能となるでしょう。

 

また、小説においてよくあるのが「美人」というだけで、果たしてどんな顔をしているのかよくわからないという場合です。これは敢えて、描写しないことによって十人十色が持つ美人像を描写できるメリットもあるのですが、脚本やメディアミックス前提のキャラクター作品には不向きでしょう。

 

そういった場合は、絵師さんに絵を書いてもらってからその静止画に対して情景描写をするか、描きたいキャラクターに似ている人物の写真をモチーフに、デフォルメしながら描写するといった工夫もできます。

 

※このとき、基軸となるようなモチーフの人物のことを「イメージキャスト/タイプキャスト」と呼びます。

 

2.描写する対象を選定する能力

先述の通り、「主観的な視点」か「客観的な視点」かで、描写できる範囲(CAN)は異なってきます。となると、描写すべき範囲(MUST)も意識しておきたいところです。

 

結論から言えば、何を描くか困ったら「天・地・人」、そうでなければ「チェーホフの銃」を意識するというのが良いでしょう。

 

といっても、まだ何を言っているのかわからないと思いますので、コーヒーでも飲みながらまったり聞いてくださいな。

 

まず、「何を描くか困ったら『天・地・人』」というお話からしていくことにしましょう。

 

つまるところ情景描写について何をかくのか困った場合は、空の様子・フィールド(建物や森林、砂漠、宇宙など)の様子・人物の様子に関する描写を入れてみようということです。

 

読者からすると、主人公やキャラクターの目を借りて物語世界に迷い込んだものの、作者に情景描写してもらわなければ目の前に何があるのかすらわかりません。

 

そのため、こういった基本的な状況に関する説明というのは足りないことはあっても、ほとんどの場合多すぎるということはないからです。

 

こういった「天・地・人」に関する情景描写は、描けば描くほど物語世界をただただリアルにして、読者の没入感を引き出してくれる作用を持つでしょう。

 

その一方で、書きたいことが多すぎる場合は「チェーホフの銃」を意識すると良いでしょう。チェーホフの銃というのは、演劇用語の一つで「物語において、消しても問題ない小道具は舞台に出すな」という忠言のことです。

 

物語の筋と全く関係ない小道具を出しては詳細に描写しているばかりだと、話が徐々に脱線していって全体でみたときに蛇足になってしまうような失敗は味わいたくないですからね。

 

そういうわけで、書きたいことが多すぎる人は「この場面(情景描写)は消しても、物語全体への影響はない?」と自問自答しながら描くとスタイリッシュに描写をまとめることができる様になるのではないかと思います。

 

まとめ


まとめです。

 

情景描写とは、小説などにおける登場人物や読者が見ている光景や景色を表現している文(地の文)のことです。

 

情景描写を上達させたいときは、文字によるスケッチを行い人に見せ「これは何を描いたものでしょうか?」という風に質問をして、自分が想像していたような情景を引き出せるまで試行錯誤してみると良いでしょう。

 

また、描写の対象は「天・地・人」をメインに「チェーホフの銃」によって時には削るようにしていくと良いでしょう。





 

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