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小説における人称・視点は切り替えない方が良い理由

小説における人称・視点は切り替えない方が良い理由

※今回の記事は、あくまで考察になります。参考程度にお願いします。

小説における人称・視点は切り替えない方が良い?

 

小説を書き始めたばかりだとついやってしまいたくなる「章中での人称・視点の切替」ですが、以前の記事でオススメしないというお話をしてきました。

小説における人称・視点の切り替え方法|初心者のための小説の書き方Lecture.14

 

私も実は以前まで「そういう文章表現がしたいんだ!」と思っていて、頭ごなしに「視点の切り替えをするな」といわれても納得できずに居たのですが、

 

自分なりに腑に落ちる回答が得られたので、書き残しておくことにしようと思います。

 

人称・視点を切り替えない方が良い理由

 

それでは、人称・視点を同一章中で切り替えない方が良い理由を端的に述べることにしましょう。

 

それは、出版社が開催している公募やイベントでの審査時に「視点のぶれ」は大幅な減点を食らう可能性が高いからです。

 

ただし、純文学といった芸術性を突き詰めるジャンルは例外です。ここでお話するのは、あくまでライトノベルやネット小説といった大衆文学についてに限ったものをお考えください。

 

※「視点のぶれ」というのは、前の記事でご説明している視点切り替え時に生じる「違和感」のことです。

 

これだけだと頭ごなしに聞こえるかもしれないので、以下「視点のぶれ」が大幅な減点対象になる理由を掘り下げて説明しておこうと思います。

 

というのも、出版を担当する編集者の立場に立って考えてみると、少しはわかりやすくなると思います。

 

まず、もし「視点のぶれ」を早期に修正できていなかった場合、ほぼ間違いなく他の修正と比べて膨大な修正を要することになるでしょう。

 

したがって、「やっぱり、視点のぶれが気になるから修正しよう!」となった際は、編集者からしても作者からしても大幅な手戻りを要することになります。

 

締め切りに追われている編集者からすれば、相当リスキーな話ではないでしょうか?

 

これが「視点のぶれ」に対して、出版社がシビアな目を向ける一つ目の理由なのだと思います。

 

更に、前回の記事を見ていただければわかると思いますが「視点のぶれ」の感じ方は、人によって全然変わってきていました。

 

「視点のぶれ」というものは、それほど文章を人の選ぶものにしてしまうというわけです。

 

大衆顧客へ本を販売する出版社からすれば、人を選ぶ文章よりも万人受けするような文章の方が好ましいに決まっています。

 

もちろん、文体が魅力的な一部例外的な方はいらっしゃると思いますが、それはあくまで例外の話なのでしょう。

 

では、どうすれば良いのか?

 

では、二人主人公もの等で、どうしても視点の切り替えが必要なときはどうすればいいのでしょうか?

 

そこで私がたどり着いた答えは、以下の通りです。

 

視点切り替えの心得

1.一人称作品の場合は、章中の人称・視点切り替えは厳禁。切り替えたいなら大胆に場面(または空間)を切り替えましょう。

2.三人称作品の場合は、文を三人称に徹底させましょう。説明は十分に行い(=主語を省かず)、本人しかわからないような情報・断定系の文章は極力避けましょう。心の声は丸括弧で括りましょう。または、一人称同様、大胆に場面(または空間)を切り替えましょう。

 

以上を徹底していれば、多少の違和感がなくなることまではわかりました。

 

「2.」は所謂、三人称多元視点と呼ばれる作品になるように思われますが、実のところ少し違います。

 

実際に修正をしてみるとわかるのですが、断定系の文を入れた瞬間違和感が際立ってくるのです。

 

これを「2.」のルールに従って修正していくと、文章がいつの間にか三人称多元視点から三人称神視点に塗り替えられていくことに気付けるでしょう。

 

つまり、この修正方法では単に三人称神視点の作品に塗り替えることしかできていないのです。

 

これは視点を切り替えたところで、切り替え後の人物の内心からカメラが遠すぎて(=神視点のため)感情移入できないという問題に発展します。

 

つまり、修正を加えるとそもそも視点を切り替える意義がなくなってしまうので、結論として視点は切り替え無い方が良いという結論に至るわけです。

 

どうしても切り替えが必要であれば、完全に場面を転換してしまいましょう。片方のキャラを昏睡状態まで持っていく程の必然性がなければ、視点切り替えは読者に違和感を放ち続けます。

 

というわけで、視点切り替えは本当に難しいですね。小説創作において、「視点切り替え」は語っても語りつくせない興味深いテーマです。

 

しかし、考えてばかりでは筆は進みません。これ以上は、状況に合わせて柔軟に対応していく必要がありそうです。

 

なにかとペラペラとお話させて頂きましたが、結局のところは「章中の視点切り替えは、泥沼だからやめとけ!」の一言に尽きると思います。

 

さて、今日も創作お疲れさまです。みなさんの作品が出来上がるのを楽しみに待っています。それではまた!

 

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