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【第九回】小説の書き方ヒントまとめ(異世界転生したらヤンデレ妹の兄になりました)

【第九回】小説の書き方ヒントまとめ(異世界転生したらヤンデレ妹の兄になりました)

さてさてお待たせいたしました!好評につき、今回で第九弾になります。ありがとうございます!

 

前回に引き続き他人の作品を読んで良いと思った点や、取り入れたい技術について特集して行こうと思います!

 

ご紹介する作品は『異世界転生したらヤンデレ妹の兄になりました』(作者:ひぐらし 先生 )という作品です!

 

作品紹介

 

~あらすじ~

 

霧崎圭人は学力が高い高校生。そして、イキりオタクである。
かれはある日のこと、ナイフで刺されて異世界に転生した。

 

そこで待ち受けていたのは、何もかも新しい世界の様々なもの、魔法、そしてヤンデレ。

彼は魔法も使えず運動神経もあまりない。

 

あるとしたら高校生としてはかなり高い知識のみ。
はたして彼はこの世界の謎を解き明かすことができるのだろうか……

 

今回ご紹介する作品のジャンルは、web小説の中でも根強い人気を誇る異世界転生×ファンタジー作品になっています。

 

異世界ファンタジー作品の人気については、他の記事でも何度か取り上げてきました。しかし、分析すればするほど、異世界ファンタジー以外のジャンルの作品にも転用できる技術が多いことがわかっています。

 

なので「私が描いているのは別ジャンルだから関係ない」などとは一度考えずに、工夫されている点をひとつずつ詳しく紐解いていきましょう!

 

参考にしたいところ

 

この作品を読ませていただいて、一番最初に感じたのは「一人称視点の描写の上手さ」でした。そして、その上手さを生み出しているものとして、すこし誇張された「リアルな描写があげられるでしょう。

 

そもそも小説には一人称視点の作品と三人称視点の作品があるということはご存知の方が多いと思います。

 

そして、それぞれの視点には得意とする分野・不得意とする分野があります。その中でも特に一人称視点の最大の強みといえば、主人公と自分を重ねることで没入感や感情移入がしやすいというところでしょう

 

したがって、作者自身が小説を書いているときに「どれだけ主人公になりきれるか」という部分がかなり重要になってきます。

 

ただ、そうはいわれても「自分が主人公になりきれてるか?」、「どれくらいなりきれてるか?」なんて計りようがないですよね。

 

そんなときに参考にできるのは、自分にとってリアルな描写がどれくらいあるかという点なのではないかと、この作品を読んでいて思いました。というわけで、ここからはその具体例についてみていきますね。

 

一人称視点の強みを活かした演出

 

第一話に登場する「どうやら血が流れ出ているらしい。俺はこの時少し痛みが治まりかけていたので小さい声で助けを呼ぼうとした。だが無理だった。声を出そうとしたら血の塊が出てきた」という場面があります。

 

主人公が異世界転生前に死ぬというよくある場面ですが、実はこれよくよく考えてみると書くの難しいんですよね。

 

先述の通り、一人称視点作品の強みである感情移入を読者にしてもらうためには「どれだけ主人公になりきれるか?」という点が重要になってきます。

 

しかし、あなたは事故で死んだこと、ましてや他殺されたことがあるでしょうか?恐らくないでしょう。あったら怖い!(率直)

 

その代わりといってはなんですが、ありえそうなことを書くのはできそうですよね。意識がもうろうとしていて、腹部に痛みを患っていてる状況で、あなたはどうするでしょうか?

 

試しにツイッターなどで問いかけてみるのも面白いかもしれませんね。大喜利は除くとして、まず「助けを呼ぶ」や「周囲や自分の状況を確認する」という答えが返ってくるのではないでしょうか。

 

しかし、なにかで刺されていて生々しい傷を作っている主人公が易々と助けをよんで誰の反応もないというのは違和感があります。なにより展開に起伏のない平坦さを残してしまうでしょう。

 

ここで重要なのがリアリティです。「声を出そうとしたら血の塊が出てきた」という描写単体であれば、他殺されたという状況よりは、身近でありえる状況ではないでしょうか?

 

こういう風にある出来事を複数の出来事に細かく分割してそれぞれを想像することで、作者自身が実体験を活かしやすい状況まで落としてくることができます。

 

結果的に、リアルな描写が増えていくので自分の作品が一人称視点だよ!という方は改稿などで読み返すときにリアルな描写がきちんと出せて感情移入しやすくできているか確認してみるといいかもしれませんね。

 

タイトルやあらすじのユーザビリティ

 

そしてもう一つ、作品のタイトルやあらすじに「ヤンデレ」や「転生」というキーワードがあることも読者としては嬉しいと感じる方が多いのではないでしょうか。

 

確かに「カクヨム」や「小説家になろう」のシステムとしては、ジャンル別に作品をみることもできます。

 

しかし、いざ読者としての立場に立つと、そのひと手間だけでも作品を探すのが面倒に思う人は少なくないはずです(ライトな読み専の方は特に)。

 

選択式のテストより、論述(自分で検索キーワードを探して手打ちする場合)のテストの方が難しいのと同じ理屈です。

 

そんなときに、タイトルに大きくキーワードが出ているとわかりやすいですよね。「小説家になろう」発祥の作品のタイトルが長い理由もまさにこれにあります。

 

冒頭小話の利用

 

この作品では、毎話冒頭に「あるものの手記」というパートが用意されています。これについては感想をみていると賛否両論があるようですが市販のライトノベルにもこういったパートが用意されていることは少なくないです。

 

これは結構、高等なスキルになるので余談程度に聞いていただきたいのですが、冒頭に小話のパートを取る事には二つのメリットがあります。

 

一つ目は、ストーリーが展開していくにつれて誰の話だったのか?などが浮き彫りになって作品に深みや味を作り出すことが出来るという点です。

 

この場合、ストーリーのネタバレをせず、なおかつ読者からして初見でも楽しめる内容を要求されることになります。これがかなり難しいのです。

 

二つ目は、回想を使うことなく「話の落ち」を作るストーリー上の伏線やフラグとして活用できるという点です。

 

例として多いのは、雰囲気がいい童話調で初見さんを楽しませたり、共感性の高い出来事をピックアップしてなにかわからないけど面白いor美しいお話をした後に、

 

実は物語の意外な登場人物とリンクしていたり、想定していた登場人物と童話上の人物が真逆の立場だったなんて展開が多いように感じました。

 

まとめ

 

さて、今回は『一人称の強みを活かした演出』や『タイトルとあらすじのユーザビリティ』、『冒頭小話の利用』がうまくできている作品に出会うことが出来ました。

 

本文では取り上げられませんでしたが、他にも異文化(異世界)に身をおくことで当たり前のこと(この作品では、折り紙を折れるということが例としてあげられる)が出来ることで、

 

褒めてもらえるというのも、特に没入感の高い一人称作品の読者にとっては心地がよくていい工夫になっていました。

 

また、この作品でも転生前の主人公の死ぬシーンでは、やはり時間経過が遅く描写されており生々しい惨状を細かく描写することで作品冒頭のインパクトを高めることもできているという点で興味深さが一層まして見える工夫がみられました。

 

ジャンルによっては、取り入れない方がいい工夫もありますので注意していただきたいですが。みなさんもここでご紹介する作品たちを読んでみて面白い!と思うのであれば取り入れることをおすすめします。

 

というわけで、今日もみなさんお疲れ様でした♪

 

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